生活習慣を整えると、体は応えてくれる

黒住 矢沢さんは、不妊治療中に「排卵日予測検査薬」は使っていましたか?

矢沢 使っていました。排卵日予測検査薬があると、病院に行かなくても家で調べられるので、仕事をしている女性にとってはすごく助かりますよね。

矢沢心さんも排卵日予測検査薬を使っていたそうです
矢沢心さんも排卵日予測検査薬を使っていたそうです

善方 私の病院でも、排卵日予測検査薬の使用はオススメしています。妊娠の仕組みを理解いただいて、ご自身の月経サイクルがつかめてきたら、自分で調べるのが最もいいタイミングのとり方なのではないかと思います。妊娠の一番いいタイミングは排卵日ではなく、その少し前からです。排卵日の少し前から毎日夫婦生活があると、妊娠する可能性は上がりますよ。

黒住 妊活中には生活習慣も大事だと思いますが、矢沢さんは病気以外は万全な状態で妊活をしていましたか?

矢沢 実は20代前半までは、すごく不規則な生活でした。当時はドラマを数本抱えていて、同時にバラエティにも出演させていただいていたので、睡眠もあまり取っていなくて、朝食もほとんど取っていなかった。ファッションを楽しみたい年頃でもあったので、冬でも薄着で過ごしていて、今考えると生活習慣はボロボロでしたね。

黒住 その生活習慣は、どうやって改善したのですか?

矢沢 現役で頑張っていた主人に合わせてライフスタイルを変えていったことで、少しずつ改善していきました。高いヒールを履かないようにして、1日3食規則正しく食べるようにして、できるだけその日のうちに寝るようにしました。、体が冷えないように注意していると、生理の時の経血の色まで変わってきて。これをきっかけに、「体というのは、自分が気にかけて労われば、きちんと応えてくれるんだな。これからは、自分の体のことをきちんと考えてあげよう」と思うようになりました。

黒住 なるほど。矢沢さんは、二人目のお子さんは自然妊娠だったそうですが、これは結婚や育児によって、生活習慣が改善されたことも大きいのではないかと思います。善方先生、こういうケースは多いのでしょうか?

善方 多いですね。まさに矢沢さんが、「体が応えてくれた」と言った言葉の通りです。子育てをする中で子どもと体を動かして遊び、きちんと食べるなど、自然と健康的な生活になっていったことは、すごく大きいと思います。

矢沢 本当に家族のおかげだと思っています。

黒住 運動についてはどうでしょうか? 矢沢さんは、特別に何か運動をされていますか?

矢沢 体を動かすのは好きですが、必要以上に動くことは好きではないので(笑)、ジムに通うなど特別なことはしていません。ただ、主人がアドバイスしてくれて、長女を抱っこしながらスクワットをしたりしていたのが生活の中でしていた運動です。

黒住 善方先生も基調講演で話してくださいましたが、女性には「ながらエクササイズ」が向いていますよね。

矢沢 そうですね。それぐらいのほうが気持ち良く運動ができますよね。「ストレスのかからない範囲で、でもきちんと運動はしているよ」という感じで。