質疑応答ではキャリアの棚卸しポイントを伝授

 セミナーの最後は参加者の女性たちから質問が寄せられました。

参加者「キャリアの棚卸しは、どのタイミングで行うのがベストですか?」

岩下さん「転職を考えている時だけにするものではなく、異動、昇格、昇進など節目節目で書いておくとよいですね。自分のミッション、役割が大きく変わったときも書くようにしましょう。私自身は役割が変わったときはもちろんですが、仕事でターニングポイントがあった時や自分自身のキャリアを見つめ直したいときに『そもそも自分のやりがいは何だったかな?』と振り返るようにしています」

岩下さんからのアドバイスに熱心に耳を傾けます
岩下さんからのアドバイスに熱心に耳を傾けます

参加者「『自分の強み』と『裏打ちされた経験』を結び付けるのが難しいのですが……」

岩下さん「最初はよほど意識していないと、強みと経験をヒモ付けることは難しいと思います。どんな小さなことでも具体的なエピソードを書き出し、つなげていくと説得力が出ますので、トライしてみてください。自分で分からないときは同僚や先輩、上司に『私の強みは何ですか?』『自分では○○が強みだと思うけれど、どうですか?』と聞いてもよいでしょう」

参加者「『自分の強み』は分かりましたが、『自分の弱み』はどうしたらよいのでしょうか?」

岩下さん「自分の弱みも認識して、克服できればベストです。ただ、仕事で弱みに直面しなければ『強みを生かして働き続ける』のも一つの手です。でも、できれば弱みを放置して開き直るのではなく、時間管理が苦手なら得意な人に対処法を聞くなどして改善していけるとよいですね」

 キャリアの棚卸しをして、自己分析が的確にできれば今後の目標も立てやすくなります。皆さんもこれを機に自分のキャリアを振り返ってみましょう。

文/三浦香代子 写真/辺見真也(イベント)、PIXTA(イメージ)

◆修正履歴:本文の一部を修正しました。(2018年6月26日)