5月21日(土)・22日(日)に東京ミッドタウン(東京・港区)で開催された「WOMAN EXPO TOKYO 2016」。21日には「セルジュ・ルタンス 五感で感じるフレグランス」と題し、高級フレグランスとコスメで知られる「セルジュ・ルタンス」の世界観と、働く女性が知っておきたいフレグランスの楽しみ方のコツを紹介するセッションが行われました。

 講師は、セルジュ・ルタンスブランドに長く携わるザ・ギンザ執行役員の桑元淳さんと、広報の町田淑江さんです。聞き手は日経BP社の美容雑誌「etRouge(エ ルージュ)」麻生綾編集長です。

 フレグランス(香水)は大人の女性として、ぜひ身につけたい身だしなみの一つといえます。でも、自信をもって日常的にフレグランスをたしなんでいると言える女性は少ないのではないでしょうか。

 そこで会場では、参加者が実際に三つのフレグランスから好きな香りを選ぶアンケートを実施。パリ発の高級フレグランス「セルジュ・ルタンス」の三つのオードパルファムから好きな香りを選びます。次の三つの試香紙が参加者に配られました。

1「ローセルジュルタンス」
「水」をイメージした清々しい香り

2「ニュイ ドゥ セロファン」
透明感のあるフローラルなキンモクセイの香り

3「ラ フィーユ ドゥ ベルラン」
スパイシーなバラの香り

 記事では香りを実体験していただけないのが残念。筆者は鼻が刺激に弱いほうなので普段香水はつけないのですが、どれも上品で刺激もなく、うっとりするような香りでした。参加者の挙手による投票では、上記の2、1、3の順で人気となりました。

参加者が挙手で好きな香りに投票
参加者が挙手で好きな香りに投票

町田さん:最も多かった2の「ニュイ ドゥ セロファン」は、この香りを嫌いな人はいないよね、と世界中の関係者間でいつも話に上ります。嫌いな人がいない、ということはどんなシーンでも使える香りなのです。

 1の「ローセルジュルタンス」は男女問わず人気の香り。彼とおそろいで、という使い方もあります。

 3の「ラ フィーユ ドゥ ベルラン」は、セルジュ・ルタンスの「五感で感じる」というコンセプトを体現しています。試香紙をご覧ください。赤く染まっていますね。香水に色をつけると服が染まってしまうので、普通はリスキーと考えられ、着色を控えます。

 でも、このフレグランスは視覚からも心を奪われるような、バラのような赤い液体が魅力的なんです。

麻生:セルジュ・ルタンス氏は、フランスの人間国宝(編集部注:フランス共和国文化芸術勲章コマンドゥール受章)なんです。

町田さん:彼が1992年に資生堂の依頼を受けてフレグランスをつくったとき、「ジュエリーができあがりました。次は宝石箱が必要ですね」と言い、パレ・ロワイヤルにこの世に2つとないこだわりのお店を創る交渉を始めます。「フレグランスができあがりました」では、宝石箱につながりません。言葉の使い方は大切ですよね。

 ユニークな発想が際立つセルジュ・ルタンス氏。「お店は誰も来られない秘密の場所が良い」とオーダーしています。