ANAと大和証券グループが女性活躍推進度で1位

 今回、女性活用の専任組織の有無や女性社員向けの研修制度など、女性活躍推進の社内環境について評価した「女性活躍推進度」の1位は、ANAと大和証券グループが同点数でランクイン。表彰式には、ANA 専務執行役員の河本宏子氏、大和証券グループ社長の日比野隆司氏が登壇した。

ANA専務執行役員・河本宏子氏
ANA専務執行役員・河本宏子氏

 ANAは、2015年からグループ全体で、管理職手前の中堅層の女性を対象に選抜研修を実施。女性リーダーを対象としたネットワーク構築にも取り組んでいる。河本氏は、「女性社員のことを思うとこの受賞はとても誇らしい」と喜びを表現した。

 そして、同社の女性活躍の歴史について触れ、「1952年、2機のヘリコプターで事業がスタートしたが、1955年に念願の旅客機運航をスタートさせて女性の客室乗務員が誕生、女性が働くという歴史が始まった」と説明。「初めて女性管理職が生まれたのは1991年、初めての女性役員が誕生したのは2004年。そして、目標の2年前倒しで2014年に女性の執行役員が4名誕生した。30年前の男女雇用機会均等法がスタートした年に悲願の国際線に進出、グローバルに出たことも女性活躍推進の追い風になった」と振り返り、「これからの30年、どんな夢を描いていくかも大切。自分たちがダイバーシティのエンジンになるんだという気負いで、次はぜひダイバーシティ1位も狙いたい」と意気込みも語った。

大和証券グループ社長・日比野隆司氏
大和証券グループ社長・日比野隆司氏

 続いて日比野氏は、「証券は男性色が強いという一般的イメージとは裏腹に、実際は女性が活躍している職場が多く、営業職を含めて4割が女性。現在生え抜きで7人の女性役員が活躍、全支店の2割が女性支店長、ロールモデルが社内にたくさんいる」と説明。「アベノミクスに先駆け、2005年に女性活躍推進室を設けて、女性が長く活躍できる環境を整えてきた」と言う。そして、「金融界、証券界をけん引する女性リーダーの育成に今度とも取り組んでいきたい」と締めくくった。