今はお金にならないことでもやってみる

 企業というものは当然、先行投資なども含めて、単年度ですべて収益が上がるわけではないという発想がずっとありましたが、私は個人においてもそういう発想を持つ時代がきていると思うのです。

 私がプライベートで定期的に開催しているサロンやスタートアップ系の無料勉強会などはまさにそうで、自分の企画力やネットワークの力を生かして“仕事”という位置づけではなく力を注いでいます。しかし、ときおりそれが縁で、数年後に大規模なイベントの依頼や共同製品開発の依頼が来るなど、仕事に結びつくこともあるのです。だから、お金になるかならないかはともかく、やりたいことが見えてきたらまず動いてみることです。

 こんな話をしていると、よく「先が見えないことをやっていて不安は感じませんか?」という質問をされます。それこそ、今まで何百回となく受けてきた質問です。私は、不安や怖いことはないと思っています。会社に何かあればすぐに察知できるよう、いつもアンテナを張りつづけているからです。それに、たくさんの選択肢を持っているので、もし危機感を抱けばすぐにでも打つ手を考えることができます。

<次回に続きます>

文/成田真理 写真/PIXTA


まとめて読みたい方はこちら
『会社を辞めないという選択―会社員として戦略的に生きていく』

「会社にいるとやりたいことができない!」と思ってない? 自分だけの強みを生かし、大きな仕事をなしとげる方法を、スタートアップ企業1000社の栄枯盛衰を見続けてきた奥田浩美さんが説きます。 明日から仕事が楽しくなるヒントがいっぱいの一冊。
Amazonで購入する
Kindle版はこちら

この連載は、毎週火・金曜日に公開。下記の記事一覧ページに新しい記事がアップされますので、ぜひ、ブックマークして、お楽しみください!
記事一覧ページはこちら ⇒【会社を辞めないという選択】