メンターの見つけ方

 自分とは違う視点を持つという意味では、メンターの存在というのも大きいと思います。メンターとは、仕事に対する根本的な考え方からキャリア形成やスキル向上に至るまで、場合によってはプライベートとの両立といったことまで幅広く相談できる助言者のことです。

 「自分の身近には、メンターになるようないい先輩がいない」という声をよく聞きますが、メンターはじっと待っていて見つかるものではありません。ちゃんと見つけ方があるのです。自分自身に「これをやっていきたい」という強い思いがあり、そのために自分は何が足りないのか、どういう発想が自分に膨らみを持たせてくれるのかということをある程度自分の中に持っていて、そこを補ってくれる先輩がほしいと思ったときに、メンターが見つかっていくものなのです。

 私自身には、メンターと呼ぶべき人が3名います。私が勝手にメンターだと思っているだけではありますが、その人たちに共通しているのは、私一人では気づけない、新しい視点を持つ助けになってくれている点です。

 自分が持っていない別の視点を、どれだけたくさん持てるか。そしてどれだけ幅広い人間に育っていけるか。それこそが、たくさんの人々の共感を得る鍵になると考えています。

<次回に続きます>

文/成田真理 写真/PIXTA

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