発想のその先へ

 以前の記事「会社を“使って”やりたいことをやるためのヒント」でも説明したとおり、ビジョンとは自分たちがどういう世界をつくっていきたいかを示すものです。社員一人ひとりが具体的にどう動くかを掲げている行動規則とは違って、もっと大きなものなのです。

 会社から一歩離れれば、その向こうには大きな社会が広がっています。あなたから見れば会社はそこそこ大きいかもしれませんが、社会から見れば会社はほんの小さな点みたいな存在だということもお話ししました。

 そんな小さな存在の中にいるもっと小さなあなたが、社会に影響を与えようと思い立ったら、今まで持っていた発想のその先に何があるかを知る必要があります。発想のその先を日頃からいつも考えている人たちが実はいるということも知っておきましょう。そして、その人たちに届くくらいの大きなことをあなたも考え、そこに自分のビジョンを見いだし、事あるごとにそれを説明し続けていくといいでしょう。

 私自身がどういう発想で自分のビジョンを描き、実際にビジネスにつなげていったのかは連載の後半で詳しくお話ししますが、大きなことを考えると、どんなふうに目の前が拓けていくのかをここで少しだけ明かしておきます。