起業家の奥田浩美さんが提案する、「会社を辞めないという選択」。会社に所属しているほうが、様々な人とつながりやすく、より大きく社会を変えられる可能性を秘めていると奥田さんは言います。あなたの強みを会社で生かすには? 会社を“使って”自分の夢をかなえるには? 書籍『会社を辞めないという選択―会社員として戦略的に生きていく』の中から、明日からすぐに仕事が好きになれる働き方を提案します。

迷い=選択肢がたくさんあるということ

(C)PIXTA
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 世の中の変化のスピードが速い今、企業の規模が大きければ大きいほど、社員が新しいチャレンジを求められているように感じます。

 今は太い一本道でサラリーマン人生を送っていけるような企業はなく、管理職になっても、いえ、管理職というポジションだからこそ、これからの会社のために新規事業を立ち上げ、人材登用や資金繰りを考え、事業プランを実行して成功させることを期待されます。

 こうした仕事への取り組み方をしている人は、当然たくさんの迷いにぶつかるでしょう。しかし迷いというのは、発想を転換すれば、それだけ選択肢がたくさんあるということです。年齢とともに選択肢が減っていくなど、とんでもない。逆に選択肢はどんどん増えていくのです。

 だいたい人間というものは、いつも迷ってばかりです。例えば、ランチにオムライスを食べるか、カレーを食べるかというのも、迷いの一つです。仕事における選択肢を前に迷うことに比べればたいした迷いではないかもしれませんが、その時々において迷っている本人は真剣です。