伝える努力を忘れないで

 「こんなことをやりたい」、「自分はこんなことをやっているから評価してほしい」そういうことは、自分から周りに伝える努力をしなければ、誰もわかってくれません。

 私は、「察する」とか「思いやる」ということが美徳とは限らないと思っています。思いやりと言えば聞こえはいいのですが、結局は相手のことを想像しているだけです。勝手な想像は、対話をなくす原因になります。

 「自分はこれがやりたい」「自分はこうやったらいいと思う」とスパッと言ってしまえば、そこから対話が生まれるはずです。ただし、「それが面倒なことでも自分が率先して力を注ぐことをいとわない」という姿勢が大事です。そうやって前例を作っていけばよいのではないでしょうか。

 会社の中で、使えるものはちゃんと使って、自分のやりたいことをやっていく。大事なのはそのことです。もし、「今のままでは何もできない」と感じているなら、提案するという手があるし、そのためには自分がこれまでやってきたこと、これからやろうとすることを伝える努力をしなければなりません。

<次回に続きます>

文/成田真理 写真/PIXTA

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