個人が持っている力をより強くするのが会社である

 もちろん、これは従業員数万人規模の会社をあなた一人で動かせるという意味ではありません。そんなイメージは最初から持てなくて当たり前です。十数人の部署、それでも大きすぎるようなら数人のグループやチームを動かして、自分の力を反映させていくイメージを持ってください。

 今の会社を志望した際、就職する前、あるいは入社した初日に、「こういうことをしたい」と思ったことが人それぞれにあるはずです。そんなことを思い出してみるといいと思います。

 もしすんなり答えが出てこなかったら、こう考えてみてください。今すぐにはできないことでも、10年後にできていることはあるのだろうか? 自分がその部署のリーダーだとしたら、自分自身にどういう役割を期待するだろうか?

 そんなふうに、自分と自分の仕事を見る視点を持つようになれば、会社の見え方が変わってきます。今まで見えなかったのに、新しく見えてくるものもあると思います。そのときこそが、あなたの個性を本当に発揮できるときなのです。つまり、“個性”とはありのままのあなたの中から出てくるものではない、とも言えます。

文/成田真理 写真/PIXTA

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