【NGな例】

●セミナーに参加したところ、運用会社の社長や運用担当者の話が素晴らしかったのですぐに購入を決めてしまった
●直近の成績がとても良かったので、運用哲学やプロセスなど、他の項目は全く確認せずに購入してしまった

セミナーに参加するのは大事。でも、それだけで購入を決めないで(C)PIXTA
セミナーに参加するのは大事。でも、それだけで購入を決めないで(C)PIXTA

 アクティブファンドは、たとえ同じ日本株に投資する投信でも、どんな運用方針で、どんな企業に、どういう投資プロセスを経て投資をするのか、集中投資なのか幅広く投資するのか、値動きは大きいのか小さく抑えるのか、購入した会社は持ち続けるのか・頻繁に入れ替えるのか、投資先の会社を入れ替えるのはどんなときか――など、商品によってその特徴は大きく異なります。

 どちらがいい・悪いではなく、特徴が明確であること、そしてブレないことが大事です。逆に言えば、フィロソフィーやプロセス、ポートフォリオ、ピープルをきちんと理解していれば、仮に短期的にパフォーマンスが振るわなかったとしても慌てて解約するといった事態にはならないはずです。

「5つのP」の調べ方

 「5つのP」は、例えば下記のような方法で調べることができます。

【「5つのP」を調べる方法(例)】
・目論見書や運用報告書などの開示資料を読む
・運用会社のホームページを見る
・投信評価会社(モーニングスターや投信まとなびなど)のホームページを見る
・運用会社主催のセミナーに参加する

 ただ、6000本以上ある投信について、1本ずつ「5つのP」を調べていくのは現実的には難しいでしょう。そこで参考にしていただきたいのが、「一億人の投信大賞」というアワードです。

 これは2013年から、「投資信託事情」発行人・編集長の島田知保さん、パワーソリューションズ取締役の高橋忠郎さんと私の3名で立ち上げたアワードです。2014年からNISA(少額投資非課税制度)がスタートするに当たり、「普通の人が長期で資産形成をするのに向く投信はどういうものだろう」という視点でいい投信を3人で一生懸命に考えました。そこで、「資産形成に向く」「規模や運用実績」「投信保有者の質」などを考慮して絞り込みを行っています。絞り込みで残った投信があれば、「5つのP」を確認してみてください。