「5つのP」を確認し、共感・納得できるか

 資産形成の基本は、「世界の株にまとめて」投資をする。そして、ゆったりと世界の経済成長の波に乗っていくことです。ですので、日本を含めた世界の株にまとめて投資ができるインデックスファンドは有効なツールです。ただし、次に挙げる「5つのP 」を確認した上で、投資哲学や銘柄選定プロセスなどに共感・納得できる投信があれば、アクティブファンドで投資をするという選択肢もあるでしょう。

 既に投資をしている人たちに取材をすると、必ずしもインデックスファンドに「限定」して投資をしているとは限りません。インデックスファンドに加えて、個別の会社の株に投資したり、投資哲学や運用スタイルに共感するアクティブファンドを保有したりしている人もいます。

 アクティブファンドを検討する際、確認してほしいのは次の5つです。

<アクティブファンドを見るときのポイント>
(1)Philosophy(フィロソフィー):運用理念や投資哲学に共感・納得できるか
(2)Process(プロセス):投資対象の選定過程が明確に示されているか
(3)Portfolio(ポートフォリオ):上記のフィロソフィー、プロセスに沿った中身になっているか
(4)People(ピープル):運用体制や運用担当者の経歴は開示されているか
(5)Performance(パフォーマンス):過去の運用実績(リスクやリターン、運用効率など)

 アクティブファンドを買う際には、少なくともこの5つを冷静に、総合的に見ることが大切です。ありがちなのは、1つのポイントだけで決めてしまうことです。例えば、次のようなケースがあります。