はやりの商品に飛びつかないで

 「インデックスファンド」「アクティブファンド」については、次回以降さらに詳しくお伝えしたいと思いますが、最後に、特に投資初心者の方に注意してほしい点をご紹介します。

 ネット証券のホームページを見ると、「販売金額人気ランキング」など、ランキングや売れ筋の商品を紹介するページがよく出てきます。また、銀行の窓口などでも、そうした投信を紹介されることもあると思います。知り合いの女性は、先日、今はやりのAI(人工知能)関連の会社の株に投資をする投資信託を薦められたそうです。

「よく分からないからランキング上位の商品にしてみよう」という判断は、ちょっと待ってください (C)PIXTA
「よく分からないからランキング上位の商品にしてみよう」という判断は、ちょっと待ってください (C)PIXTA

 初めて投資信託を購入する場合、流行のもの、人気のもの(売れ筋ランキングに載っているもの)、特定のテーマに関連した投資信託などに飛びつくのはやめましょう。

 人気の商品がすべて悪いというわけではありませんが、これから資産形成したい人には不向きな投信だったり、リスクが高い(=価格変動の大きい)特性の国の株に集中投資する商品が入っていたりします。人気だからという理由で買ってしまうと、自分が投資する目的に合わなかったり、リスク許容度(投資したときにどこまで耐えられるか)を超えたりする商品を買ってしまうこともあるのです。

 また、「テーマ型」というのは、例えば、環境関連企業の株式「だけ」に投資するとか、資源関連企業の株式「だけ」に投資するというように、特定のテーマに関連した企業に投資するタイプの投信のことをいいます。株式市場で特定のテーマが物色されるのは短期間にすぎません。旬が終わると、投資先の会社の株価も下落する傾向にあります。つまり、長期で資産形成をしていこうと思ったときに「メイン」として持つには不向きなのです。