2つの指標でチェック!

 損益計算書とバランスシートを作ったら、次の2つの指標でチェックしてみてください。

1.現金決済力
「金融資産―短期負債」……すぐに現金化できるお金

2.リスク耐久度
「現金決済力(金融資産―短期負債)÷固定費」……収入ゼロで生活できる期間

35歳・Aさんの場合
35歳・Aさんの場合

Aさんがもっと効率よく運用するには?

 「現金決済力」は、「金融資産-短期負債」で計算できます(ただし、年金資産は老後まで引き出せないお金なので、金融資産は「年金資産」を除いた金額とします)。バランスシート上で金融資産(預金や投資信託など)から短期負債(クレジットカードの未払い金や自動車ローンなどの借入金)を差し引くわけです。

 固定資産を保有していても、売却して現金化するには時間がかかります。そのため、「何かあったときに現金化できるお金がいくらあるのか」を把握しておきたいものです。

 Aさんの場合、固定資産がないため、金融資産の合計額147万円から昨年加入した企業型確定拠出年金の残高16万円を差し引いた「131万円」から、短期負債「15万円」を差し引いた「116万円」が現金決済力になります。アドバイスするなら、非課税である確定拠出年金で定期預金にお金を預けていて、課税される口座で投資信託を購入しているので、逆にしたほうが効率的に運用できます。