――A・Mさんならではの資料作成ができるということは、強みになりますね。

 「正社員時代ほどではありませんが、とてもやりがいがある日々です。20代、30代の頃は、40代以降のことをあまり想像できていませんでしたが、日々目の前のことに最善を尽くそうと思って努力してきたことが、キャリアにつながったのかなと思います。

 前職では、畑違いなのですが、デジタル関連の資格(Web解析士)を自分で勉強して取得していたんです。それが今になって役立っているので、これまで目の前のことにまい進してきた経験が必ず自分の身になっているのだと実感しています」

今までの仕事でやってきたことが今、本当に役立っています 画像はイメージ (C)PIXTA
今までの仕事でやってきたことが今、本当に役立っています 画像はイメージ (C)PIXTA

――就職して少したって、不妊治療のことを職場に伝えたとお聞きしました。

 「はい、体外受精のステップに進んだ時に、不妊治療のことを職場に相談しました。週に1~2回通院する必要があり、病院から『明日来てください』と突然言われることもあり、仕事で迷惑を掛けてしまうことがあるかもしれない、と思ったからです。

 どう思われるだろうかと最初は怖かったですが、『ぜひ、そちらを優先してください。とても大切なことですので』と、とても前向きに受け止めてくださいました。しかも、その相談をした後に、時給アップと契約期間の延長変更を伝えてくれて。3800円から、いきなり4200円にアップという……。

 『なんて理解のある会社なんだ』と感動してしまいました。『これからもぜひ仕事を続けてくださいという意味もある』と契約先の担当者は言っていましたが、ここまで考えてくれる会社があるんだと驚きました。

 今は週4日で勤務していて、なるべく休日に通院するようにしていますが、週に1回くらいは早退をさせてもらうこともあります。本当にありがたいです」