ヒット作を連発するコロプラでは常に社員満足度向上のためにさまざまな工夫をしています。時には、社員の声を聞きすぎて失敗しちゃうことも!? コロプラのオフィスづくりにかける熱い想いと、まだまだ終わらないユニークな施策について、広報の斉藤久良良(くらら)さんお聞きしします!

オフィス移転の度に社員アンケートで改善

――会社の福利厚生として、無料で利用できるマッサージ施設「Kuma SPA(クマスパ)」が好評のようですが、導入にはどのような背景があったのでしょうか?

 社内マッサージの導入は2013年の6月からです。そこには主に二つの思いがありました。一つは、2008年の設立以降、2012年頃から社員数が増えて会社が急速に拡大する中で、従業員全体に行き渡る福利厚生を作りたいという思い。もう一つは、障害者雇用にも積極的に取り組みたいという思い。このどちらも実現できるアイデアとして出てきたのが、「社内にマッサージ施設を作ること」だったんです。

――以前は、現在の「Kuma SPA」とは違う形で運営されていたのでしょうか?

 導入当時、オフィスはこのビルのワンフロアのみでした。既にあった社内会議室を改装してマッサージルームとして使用していたので、結構人目につく場所にありました。弊社では引っ越し時に必ず社員アンケートを取るのですが、2014年の9月に同ビルの3フロア(9F、10F、11F)に移転する際アンケートを実施したところ、「周囲の目が気になってマッサージルームを利用できない」という声が多かったんです。

 ならば、今度は執務エリア外に作ろうということになり、引っ越しと同時に現在の独立したスペースに設置することになりました。その際、せっかくなのでみんなに愛着を持ってもらおうと思い、マッサージルームに「Kuma SPA」という名前を付けたんです。

広報グループ マネージャーの斉藤久良良(くらら)さん。コロプラが「クリエイターの天国」と呼ばれる所以を熱く語ってくださいました
広報グループ マネージャーの斉藤久良良(くらら)さん。コロプラが「クリエイターの天国」と呼ばれる所以を熱く語ってくださいました

――引っ越しのたびにアンケートを実施するなど、社員の声を拾い上げる文化が根付いていますよね。その背景にはどんな思いがあるのでしょうか?

 大事な人に何かプレゼントをする時は、その人が喜ぶ顔を思い浮かべますよね。コロプラのゲームづくりもそれと同じように、ゲームを遊んでくれるユーザーさまがどういうものなら喜んでくれるかを想像しながら作ることを大切にしています。それはオフィスづくりも一緒で、会社を作っている社員がどうしたら笑顔で働けるかを考えて、制度や環境をつくることが大切だと考えています。一方的なものの見方をせず、「使う人を想像すること」が、弊社としての考え方の根底にはありますね。

――「Kuma SPA」以外にも、従業員アンケートがきっかけで移転時に変更した社内環境はありますか?

 はい。従業員数が増えたことでパーソナルスペースが狭くなってしまい、通路も歩きづらいという声が挙がっていましたので、移転後は思い切ってゆとりを持った席間のレイアウトに変更しました。また、立ちMTGスペースを増やしてほしいという声が多かったので移転時に増設し、現在は20人に1台の割合で使用できるよう設置しています。

 その後も、オフィス環境はPCDAを回しながら整えています。厳密に数字で計らなくても、利用されているか否かはウォッチしていれば分かりますから、使われていなければ場所を変える、思い切ってやめるなど、その時々で対応しています。