会社の顔となる存在といえば受付嬢。にこやかに案内をする様子は、本当にすてきですよね。今回は、そんな受付嬢の女性が登場します。美人で育ちのよいお嬢様なのですが、ふと気が付くと将来に不安が出てきたのだとか。そんな彼女の相談に対する、FP高山さんのアドバイスやいかに。
「このままだと、私の面倒は誰が見るの?」
会社の顔といわれるほど、礼儀作法や応対ぶりが素晴らしく、清潔感のあるすてきな女性がそろっているのが受付嬢。社内の男性と受付嬢が結婚することも、よく聞きますよね。
今回私のところに相談に来た結衣さんは、そんな大手メーカーの受付嬢でした。結衣さんは品のある態度で、見た目もとても美しい女性です。どちらかというと、のんびりとした印象でもありました。年齢は31歳。結衣さんいわく、受付嬢という職業だとベテランの年になるのだそう。
彼女は自分の悩みを、こう話しだしました。「自分がなぜ結婚できないのか分からないんです。これから私の面倒は、誰が見るのでしょうか……」
なんだか結婚相談所のような悩みのようですが(笑)、よくよく聞くとかなり深刻なマネー相談なのでした。
結衣さんが今の会社に入れたのは、父親がその会社の役員と知り合いで、コネがあったからだそう。美人な彼女は若い頃からモテまくり、お付き合いを申し込んでくる人が後を絶ちませんでした。ただ……、その中でよさそうな人とお付き合いをしてみても、すぐに嫌になって別れてしまうそう。「すぐに告白してくる人が出てくるから、もっといい人が現れるんじゃないかと思って」なのだとか。なんともぜいたくな悩みですね。
しかし、アプローチしてくる男性の数は年々減っていき、ハッと気付くと結衣さんは30代に。親のコネがあるため周りからはなにも言われなかったのですが、受付嬢は次から次へと入れ替わって、いつしか同僚は20代ばかりになっていました。
「なんとなく『私は結婚できる』と思っていたんです。でも、意を決して結婚相談所に行ったら、30代の女性で、私のような条件では結婚は難しいって……」
どういうことかと言うと、最近の男性たちの希望は「共働き希望の女性」が前提なのだそう。大手メーカーなので、年収は400万円となかなかよいのですが、会社には腰掛けのつもりだったため、結婚したら会社は辞めるつもりでした。初めから男性の収入に頼って生きていくつもりでしたから、貯金もほとんどありません。では、結婚して共働きができるのかというと、結衣さんには受付のスキルしかなく、PC操作もできないそう。そうなると、オフィスワークはちょっと難しそうです。あとは趣味でパン作りを習ったことくらいで、自分のスキルを磨いたことがないようでした。
受付嬢としてこのままやっていくのはどうも限界がありそうですし、両親が高齢になり、「誰がこれから私の面倒を見るんだろう?」と急に不安になってきたようでした。
結婚する予定で人生設計を立てていたのに、結婚していないわけですから、本人にとってこの状況は大番狂わせ。「誰も自分の面倒を見ない人生」は想定外だったのです。
ここまで来たら仕方ありません。新しい人生設計をするお手伝いをさせていただこうじゃありませんか!