嫌なことばかりじゃない! 「女性でよかった」と思う瞬間

 女性同士の人間関係は何かとトラブルになりやすいものですが、一方で「女性に生まれてよかった」と思っている人もいるようです。その割合は、どれくらいなのでしょうか?「女性に生まれてよかった」と思ったことがあるかどうかを聞きました。

「女性に生まれてよかった」と思ったことはありますか。
「女性に生まれてよかった」と思ったことはありますか。

 「ある」と答えた人は156人で61%に上り、半数以上の人が「女性に生まれてよかった」と思っていることが分かりました。一方、「ない」と答えた人は31人で12%、「分からない」と答えた人は62人で24%という結果になりました(「無回答」は3人で1%)。

 「女性に生まれてよかった」と思った瞬間について詳しく聞いたところ、特に多かったのは映画館のレディースデーなど女性限定のサービスを利用するときでした。またはやりの洋服やメイク、多種多様なアクセサリー、華やかな着物など、女性ならではのファッションを楽しんでいる人も大勢いるようです。

ネット通販で「男性向け時間限定セール」を見たときにいいなぁと思いましたが、その直後、普段は女性向けのイベントのほうが多いことに気付き感謝しました。(37歳、製造、宣伝)

ピアスで顔周りを華やかにするのがとても楽しいです。「次はどんなデザインを買おうかな」と百貨店を見て回るだけでも幸せを感じます。それからカラフルなネイルも。まるで季節ごとに着物を着替えるかのようにわくわくします。(43歳、コンサル、顧問)

電機メーカーは男性が多いため、女性はお客様に覚えてもらいやすいというメリットがあります。(30歳、製造、営業)

女性同士にしか分かり合えないこと、たくさんあるよね (C)PIXTA
女性同士にしか分かり合えないこと、たくさんあるよね (C)PIXTA

 最後の質問は、女性同士だからこそ「よかった」「うれしかった」と思えたエピソードについて。同性同士でなければ共感できない話題や、生理で体調を崩したときの気遣いなど、女性が相手でよかったと思えたエピソードを紹介します。

女性同士だと、生理痛や貧血など肉体的にしんどいときに分かってもらえることが多いように感じます。また新人時代には、営業に同行してくれた女性上司が仕事と関係ないコスメ等の話で緊張を和らげてくれました。転職した今でも憧れ、尊敬しています。目指すべき姿を示してくれる女性上司は本当にありがたい存在です。(34歳、情報通信・IT、一般事務)

結婚間近で破談になった時、当時遠方に住んでいた既婚で子持ちの友人にそのことを伝えると、「どうしてもつらい時は旦那も子どもも置いて、そっちに行くから」とメールでメッセージを送ってくれました。なかなか会えない距離にいても変わらず友人でいてくれてよかった、と思えてとても心強かったです。友人が心の支えになってくれたからこそ、頑張って立ち直ろうと思えました。(40歳、教育・学習支援、一般事務)

時短勤務をさせてほしいと男性上司に申し出たら露骨に嫌な顔をされたけど、異動してきた子育て経験のある女性上司は育休中の私に電話をかけてくれて「復帰したら時短勤務するでしょ? 遠慮しなくていいからね!」と言ってくれました。希望が通るかどうかはわかりませんが、気遣ってもらえたことが本当にうれしかったです。復帰後の不安が少し解消されました。(35歳、公務員、総務)

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 アンケート調査を通じて、「女の敵は女」といわれているように、女性同士の人間関係で困ったり、悩んだりしている人が大勢いることが分かりました。しかし、女性の少ない職場で助け合ったり、悩みや悲しみを分かち合ったりと、女同士だからこそ乗り越えられる局面もあります。話の合いそうな女性に出会ったときは少しずつ距離を縮めて、長く続く人間関係を築いていきたいものですね。

文/華井由利奈 写真/PIXTA