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有休取得100%目指す会社・カゴメ 現場の変化とは

2018年4月12日

「働き方改革は生き方改革」を全社で徹底化する――カゴメ寺田社長

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 カゴメの働き方の改革は、多くの企業がそうであるように生産性を上げることを目的に掲げてスタートした。ただし、目的に向かうためのアプローチに他社との違いがあると寺田直行社長は語る。「大切なのは、改革を通して自分自身の人生を見つめ直すこと」というメッセージを一貫して従業員に発信し続けている寺田氏に、働き方改革の本質と、現場で起きている変化について聞いた。

総労働時間1,800時間、有休取得100%目指す

――社長に就任した2014年、すぐに働き方改革についてのメッセージを出したと伺いました。

寺田社長(以下、寺田):はい。まずは「20時までに退社」を呼びかけました。それを少しずつ進化させて、今年は年度方針として、2020年までに年間の総労働時間を1800時間(※)にすることを打ち出しました。また、有給休暇取得率も当初は50%程度でしたが、今年は70%を超える見込みで、段階的に100%までもっていくことを目指しています。そのために、平日5日間の連続休暇を取ることも2018年度のKPIに掲げています。
(※)休日と有給休暇20日を除く労働日数224日 × 労働時間 8時間/日

1978年カゴメ入社。2004年営業推進部長。05年取締役執行役員。06年東京支社長。08年取締役常務執行役員。コンシューマー事業本部長。10年取締役専務執行役員。13年代表取締役専務執行役員。14年代表取締役社長

――なぜそのような目標を設定されたのでしょうか。

寺田:どの企業もそうだと思いますが、根本的には会社として生産性を上げるためです。ただ、アプローチの視点として、カゴメでは「働き方の改革をすることが、従業員一人ひとりにとってどういう意味を持つことなのか」をきちんと発信し、なおかつ自分で考えさせることに重きを置いています。

 1年間の総時間は24×365=8,760時間ですので、1,800時間というのはそのうち約2割にすぎません。一方で、総時間から仕事の1,800時間と睡眠時間、通勤時間を引いた「可処分時間」は、総時間のおよそ38%を占めます。つまり、仕事の時間の倍近くもある訳です。

 今までは多くの人が40年間の会社員人生のほとんどを会社で過ごしていましたが、この可処分時間をどう過ごすかということも、人生において大切なことです。残業が減って、高効率の仕事をして高い成果を出せば収入もついてくるし、さらに自分で自由に使える時間も確保されます。効率を上げる仕事に変えることが、人生を豊かに過ごすベースになる。「働き方の改革」は「生き方改革」。そのことをまず従業員が腑に落ちてほしいと思っています。

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麓幸子
麓 幸子(ふもと・さちこ)
日経BP総研フェロー。1984年筑波大学卒業、同年日経BP入社。88年日経ウーマンの創刊メンバー。2006年日経ウーマン編集長。15年日経BP総合研究所副所長。17年日経BP総研マーケティング戦略研究所長。18年現職。法政大学大学院経営学研究科修士課程修了。内閣府、林野庁などの有識者委員を歴任。筑波大学非常勤講師。著書は「女性活躍の教科書」「仕事も私生活もなぜかうまくいく女性の習慣」など。
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