お腹に手を当て、お腹に聞いてみよう

 どうしても「食べたい!」と思ったときには、すぐに自分のお腹に手を当ててみてください。そして、もう一度お腹に聞いてみましょう。

食べたい衝動を抑えるために、お腹に手を当ててみましょう (C)PIXTA
食べたい衝動を抑えるために、お腹に手を当ててみましょう (C)PIXTA

 「触る」という行為は人の心を動かすのに大きな効果を持っています。例えば、ぽっこりお腹を気にしてダイエットしている人であれば、お腹に手をあてるというアクションを行うことで、自分のお腹の状態を冷静に確認することになります。また、その行為そのものが「食べたい!」という欲求の前にワンクッション置くことになり、意識が欲望へ直結せず、食べることを回避する効果が得られます。

 あと、もしお家でその欲求に苛まれたら、思い切って自分の体を鏡に映してみましょう。かなりの荒療治ですが、お腹に手を当てる以上に自分の体を強く客観視することができます。理想の体型に近づいていないな、と思えれば、冷静な心を取り戻すことができ、食べたい欲求を抑えることもできます。大切なのはこの「冷静な心」です。衝動に打ち勝ち、ダイエット成功に一歩近づけます。

 なお、先にもお伝えしたように、夜は皆さんが思っている以上に内臓は疲労しています。だから、しっかりいたわってあげてほしいのです。自分の体をいたわることは、自分を愛することにもつながるはずです。

 皆さん、ダイエットの本質は、「やせること」ではなく、「自分を愛してあげようとすること、いたわる行為」です。

 「食べたい!」と思った時、一度立ち止まって、自分の心と体に「本当に欲しているのか」尋ねてみませんか?

文/小倉朋子 写真/PIXTA


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