肌のたるみと骨密度は密接な関係

 エクオールは骨密度の減少の改善にも作用することが分かっています。それは、肌のハリを保つことにもつながっていると上野さんは話します。

 「骨密度の高い人のほうが、肌のハリがあるという結果が報告されています。35歳と55歳の女性の肌を比べると、55歳の人のほうがたるんでシワがありますよね。これは、肌の下の骨に関係しているんです。骨が委縮すると、たるんできたり、頬の部分の高さがなくなってきたりします。いつまでもハリのある肌を保つためには、皮膚のケアだけではなく、土台の骨も意識することが大切なのです」(上野さん)

 骨粗しょう症でよく問われるのは、背中や脚の骨です。それらを支える腰椎の骨密度は、一般的に60歳以降で落ちてきます。それに対して、顔の骨密度は40代から減少してくるということが報告されているのだそうです。「美容の面で考えても、骨粗しょう症の予防は早めに積極的に行ったほうがよいのです」(上野さん)

 また、エクオールを産生できない人は、産生できる人よりも、2.4倍の割合で月経前症候群(PMS)の症状が出やすいことが分かっていますが、月経前のニキビや肌荒れについて、エクオールの産生者よりも産生できない人のほうが出やすいことも分かってきたそうです。

 「女性ホルモンは女性にとって強い味方です。エクオールはそんな女性ホルモンの働きを調整する働きがあると期待されます。エクオールを上手に取り入れて、健康と美をキープしましょう」(上野さん)

文/広瀬敬代 写真/PIXTA

■関連リンク
更年期ラボ