若い世代の甘い香りの正体って?

 この調査を共同で実施したロート製薬(大阪市)の解説によると、「若い世代特有の甘い香り」は単なるイメージだけではないそうです。実際、「ラクトンC10/ラクトンC11」という成分が存在し、この成分は甘い香りをもたらすのだそうです。また、女性らしさや若々しさ、魅力度を上げる効果もあることも分かりました。

 しかし、ラクトンC10/ラクトンC11は年齢とともに減少し、若い女性の甘い香りは35歳ごろに曲がり角を迎えることも分かっているようです。

女性はどんな加齢臭? 「分からない」が半数

 では、女性の加齢臭とは、具体的にどんなにおいなのでしょうか。30代以上の女性たちに男性と女性の加齢臭についてアンケート調査しました。男性については「酸っぱいにおい」(29.6%)「古くなった脂」(28.4%)、「腐った卵」(15.3%)の順で多く回答が集中したのに対し、女性の加齢臭については意見が分かれました。ダントツの回答は、約半数の人が「分からない」でした。女性の加齢臭をあまり感じていないという人が多いためでしょうか。

加齢臭の特徴(n=1033)
加齢臭の特徴(n=1033)
女性の加齢臭はどんなにおいなのか「分からない」という回答が多く集まりました

女性の不快なにおいは「香水」「汗」

 周りの女性の不快なにおいから、「自分は気を付けよう」とにおい対策を始める女性も多いようです。「他人(女性)の不快なにおいが気になった経験」について調査すると、約8割の女性が「気になったことがある」と回答。

 どんなにおいの種類が気になったのか具体的に聞くと、「香水」(49.1%)、「汗」(48.6%)が並んで多く、「わき」「化粧品」と続きました。体臭である汗やわきだけでなく、よかれと思って使っている香水や化粧品が、逆に周囲からは不快なにおいとして認知されていることが分かりました。

不快だった臭いの種類(n=813)
不快だった臭いの種類(n=813)
香水が不快に感じる人は多いようです

 また、他人(女性)の不快なにおいを指摘したことがあるかどうかについても聞いてみたところ、指摘したことがある人は14%と少ない結果でした。たとえ女性同士であっても、家族やパートナーであっても、本人へのにおいの指摘は難しいことが分かりました。

体臭を確認することもエチケット

 この調査に関わった総合情報サイト「All About」のスキンケアガイドで皮膚科、美容皮膚科医の吉田貴子氏の解説によると、体臭に気付くには「着用後の衣類で確認するのが有効」であるといいます。理由は、皮脂の分泌が頭から首筋、顔、耳回り、胸元、背中上部に多いためで、着用後の衣類の襟元や背中部分、下着類でにおいを確認するといいそう。「体臭対策としては、皮脂を入浴やシャワーでしっかり洗い流すことが重要」と吉田氏は解説しています。

 においは自覚する以外、なかなか気付くきっかけが見つからないもの。まずは衣類や寝具をチェックして、他人に不快なにおいを与えていないか確認することも、大人の女性のエチケットといえそうです。

文/大楽眞衣子 写真/PIXTA