足トラブル「丸まり足指」の原因はフットカバーかも
モニターに一般的なフットカバーとパンプスを履いて歩いてもらった結果、ほとんどのフットカバーは、歩き始めて5分以内でかかとが外れてしまいました。
かかとが外れてしまうと、フットカバーは足の前のほうでクシュクシュと丸まります。歩いている最中や人目のあるところでそれを直すのは難しいもの。そうすると、丸まったフットカバーが脱げないように足指で踏ん張ります。その結果、歩幅が狭くなり、歩く姿勢のバランスが悪くなり、前のめりの姿勢になっていることが分かりました。歩幅は約70%も狭くなってしまったのだそうです。
「このような状態は、『丸まり足指』といえます」(高山さん)。土踏まずのところに異物がある状態でいると、足の指が変形するハンマートゥや、踏みつけ部分の横のアーチが崩れて、足の幅が広がってしまう開張足、そして外反母趾などのトラブルになる可能性が高まるのです。
さらに、姿勢にも大きな問題が生じます。悪い姿勢になると、目線が下がって首が前に出ます。そして腰が引けておなかが出てくる。こうなると足指先に負荷がかかり、首や腰まで痛めやすくなるのだそうです。
丸まり足指になると、アーチが崩れて指の筋肉が動きにくくなり、ふくらはぎの筋肉もあまり使われなくなります。そして、むくみ、太い足になりやすいのだそうです。高山さんはこの状態を「老け足スパイラル」と呼びます。
「足指が丸まった状態になって筋肉が使えなくなってふくらはぎがむくみ、太い足になってしまいます。その状態が続くと、スリッパで歩くようなとぼとぼ歩きになって足が上がらないので転倒しやすくなります。足の筋肉は血液のポンプ機能を備えており、「第二の心臓」と呼ばれるほど大切なところ。その筋肉が弱っていくということは最終的に寿命も短くなることにつながるんです」(高山さん)
では、丸まり足指、老け足スパイラルを防ぐにはどんなケアをすればよいでしょうか。