自分が理不尽なお局化する恐怖

「理不尽な上司に、感化されないようにしてほしいです」
「理不尽な上司に、感化されないようにしてほしいです」

 こんな風に感化されることがないよう、一定の距離を保って付き合うことを意識したほうがいいでしょうね。私がかつて社会人時代にやっていた対策としては、不機嫌なお局様の対極にあるような、太陽のように明るくいい先輩と付き合うようにすること。そしてお局様と対峙しなくちゃいけないときには、「この人はどうしてこうなってしまったんだろう?」と背景を考えたり、「私は絶対に感化されない」と心に壁を作ったりして接していました。イメージとしては、人間力がマイナス50の人がいたら、それを補うようにプラス50の人を見つけて相殺する感じでしょうか。

 いずれにせよ、困った人や事案があった場合、一人で戦うのではなく、たくさんの人に相談してから行動に出たほうがいいと思います。また同業他社にも知り合いを持つと、自身の会社での「当たり前」が実は非常識だった、なんてことに気づけるきっかけにもなります。

 とにかく孤独な状態で立ち向かおうとするとメンタルを壊しやすいので、そこだけは気を付けてください!

――一人ではなく複数で立ち向かうことが大事なんですね。その一方で戦うこともできず、逃げることにも罪悪感を感じてしまう人も多い気がします。

 真面目な方や優しい人ほど、「逃げる=悪いこと」と思って我慢しがちなんですよね。でも口酸っぱく言いますが、己のメンタルが何よりも大切です。周りに一人も理解者が得られそうになかったり、会社の業績がダダ下がりして誰も彼もが不機嫌になったりしているような状態はどう考えても働きにくいと思うので、そこはさよならしちゃっていいと思いますよ。

 そもそも、職場の人間関係が嫌で辞めて転職した人ってだいたいみんな、前よりイキイキして働いているんですよ。これがひとつ正解を物語っていると思います。