人を好きになるセオリーが変わっていた

――うらやま死……(=羨ましくて死にそう)。つまり犬山さんの経験談からいくと、友達だからといって恋愛のシャッターを閉ざしてしまうのはもったいないですね。

 私もそれまでは「会った瞬間うわめっちゃ好き!」みたいな感じで、いつも衝動的に人を好きになってたんですよ。でも年齢を重ねて人を好きになるセオリーが変わっていたのか、初めて友達から恋人になったのが今の夫でした。

 だから一緒にいて楽しい、まめに会いたいって思えるような男友達なら、恋人になる可能性は十分あるんじゃないですかね。

――先ほど財布に600円とか、前回も当時の旦那さんの月収6万円だったとかってお話がありましたけど、経済格差は気にならなかったですか。

 私は一生働きたい願望があって、仕事するのもお金稼ぐのも……まあ、実際稼げてるかどうかは別として大好き。生きてる限り何かしら働いてお金をもらいたい。だから借金さえなければ相手がお金を稼いでいない人でもまあいいかなと思って、それは私にとってあまり苦じゃないから。それに彼は働くのが嫌でそうなってるわけじゃなく、仕事は大好きだけど不器用過ぎてその時はお金を全然もらえていなかったタイミングだったというのもあります。良いやつ過ぎて、ノーギャラとかやっすい仕事とかニコニコして引き受けていたので。

 その代わり私は気遣いができないし、家事も全くできないし、自己主張もかなり激しい。でも夫はそれを別に非難することなく、得手不得手と受け止めてくれたし、私が苦手なところを彼がピタリと埋めてくれたんですね。だから、全く問題なかったんです。