なぜ「隠れ人見知り」になってしまうのか? いまだに人見知りが抜けない産業カウンセラー兼「超ビビりインタビュアー」が心理学と長年の取材経験から編み出した対処法をお届けします。

そもそも「隠れ人見知り」になってしまう原因とは?

 連載第2回目の今回は、人当たりはいいのに初対面の相手や誰も知らないアウェーの場に弱い「隠れ人見知りさん」のために、初対面の場を制する(リラックスして相手と会話できる)ための秘策をご紹介します。

 そこでまずは、隠れ人見知りさんに共通して見られる傾向についてお伝えしたいと思いますが、どんな共通項があるかといいますと、「他人にどう見られるかを気にする」ということです。

 初対面の相手に会う際や誰も知らないアウェーの場所に行くときに、「私、ちゃんと話せるかな? 相手から反応してもらえるかな?」「変だと思われないかな(浮いてないかな)?」「好感を持ってもらえるかな?」などなど、「他人からどう見られているか?」を意識し過ぎてしまうのです。

 だからこそ、なるべく相手に感じよく受け取ってもらおうと接してきた結果、「人当たりがよい」性質が築かれていきます。それはいい意味で捉えると「社会性が高い」ともいえるのですが、内心では相手にどう思われるか、少々ビクビク、顔色うかがい気味なので、「初」の場面でぎこちなくなってしまったり、疲労感がドっと押し寄せたりすることも。

誰とでも感じよく付き合えるけれど、実はちょっと、疲れてない? (C) PIXTA
誰とでも感じよく付き合えるけれど、実はちょっと、疲れてない? (C) PIXTA

 「他人にどう見られるかを気にする」ことは決して悪いことではないのですが、スタンスが常に「相手軸」になっているため、相手の反応、顔色に振り回されがちです。それでは自分の心身に負担がかかりますし、本来の魅力が伝わりにくくなってしまいます。