「話のつまらない人は、相手の3倍話す」「おバカに見える人は、企画書の1ページ目から説明する」――こんなドキッとする例とともに、コミュニケーションにおける「必勝の法則」を教えてくれるビジネス書、「『話のおもしろい人』の法則」(アスコム刊)。今回、本書の著者であり「奇跡体験!アンビリバボー」や「ザ!鉄腕!DASH!!」などをヒットさせてきた辣腕放送作家の野呂エイシロウさんに、日経ウーマンオンライン読者のためだけに「できる人の法則」を教えていただきました。それでは第1回、「仕事ができる人の法則」からどうぞ。

第1回 仕事ができる人の法則(この記事)
第2回 人付き合いが上手い人の法則 4月13日公開予定
第3回 結婚できる人の法則 4月20日公開予定
第4回 お金が貯まる人の法則 4月27日公開予定

頭がよく見える人は、企画書の3ページ目から説明する

 会議で配られる資料を1ページ目から一言一句読み上げる人は、頭が悪く見えてしまいます。だってそこに全部書いてあるんだから声に出して読んでもらわなくたって分かるし、だいたい、読むスピードのほうが早い。声のいい人が詩を吟じるとか、朗読会をするなら話は別ですけど、会議ですからね(笑)。資料に書いていないことこそ皆が聞きたい、説明すべきこと。だから仕事ができる人は挨拶文みたいなパワポの最初はすっ飛ばして、3ページ目からズバッと入るんです。

 仕事ができる人に共通する法則があるように、おバカな人の法則もあります。例えばサラリーマンの人に多い悪癖は、会議の時間を1時間取ったら、1時間きっちり使おうとすること。

 1時間で予定していたものを30分で終わらせたら、余った時間は相手へのプレゼントになりますよね。それなのになぜか議題が終わっても席を立とうとせず、どうでもいいことを話して時間を潰そうとする。安心してください。嵐のコンサートじゃないですから、予定より早く終わったってクレームはきません(笑)。むしろ早く帰れて自由時間ができるんだから、相手だってうれしいはずです。

時間は泥棒せず、プレゼントする

仕事ができる人は、時間泥棒にならずに時間をプレゼントします イラスト/田中小百合
仕事ができる人は、時間泥棒にならずに時間をプレゼントします イラスト/田中小百合

 終わりの時間はしっかり守ろうとする一方で、遅刻してくる人も多いですよね。バラバラバラバラ会議室にやって来て、いつまでたっても定刻にメンバーが集まらない。せっかくそろっても毎週同じような内容の雑談が30分くらい続いて、一向に会議が始まらない。30分あればどれだけの人にメールが返せるか、何本企画が考えられるか……人の時間を奪っている感覚が希薄なんでしょうか。

 例えば、僕は外資系会社のコンサルティングもしているんですが、彼らのスタートダッシュは鮮やかです。会議の時間になったら定刻通り集まって、着席するなり「で、この件だけど」と垂直に立ち上がる。気持ちがいいですね。パソコンだって電源ボタンを押してすぐ立ち上がったら気分がいいように、会議だってサッと始めて予定より早く終わらせたいですよね。

 また、会社によっては会議のアジェンダがあって、そこに所要時間まで書いてあることも。これがあるだけで時間への意識付けが格段にアップするし、集中力も続く。ぜひまねしてほしい「できる人の法則」ですね。