僕は「秀平」ですから、自分の「秀」でたことで、人様の心を「平」穏にさせる、なんて考えられます。しかも秀平の「平」は、「手のひら」の平でもあります。
だから、得意な手相でいい線を紹介して、それを見た人に元気になってほしい。ちょっとした笑いをお茶の間に提供することで、テレビを見ている人たちを和ませる。そんな使命が自分の名前に表れているんだ……。そう、自分自身で意味付けをしています。
あくまでも自分が「何の気なし」に仕事をしないため、使命感を持って仕事と向き合っていくためですから、「こじつけ」でもいいんですよ(笑)!
「根っこの部分で何を果たしたいのか」自問自答して
「氏名=使命って、こういうことなのかな」と思えたら、自身の名前に愛着も湧いてきませんか。「自分はこういう人間なんだ、だから、こういう仕事をしていくんだ」。そんな自分軸が、よりしっかり定まっていくはずです。
「自分は、誰のために、何のために、この仕事をしているのか」
「自分は根っこの部分で何を果たしたいのか」
心の土台が定まったら、何事にも前向きに取り組む。すると、運の巡りもよくなります。人の成功を妬んだり、揚げ足を取ったりするよりは、人の成功を一緒に喜ぶ。さらには「素直に学ぶ姿勢」を持つこともとても大切です。最初にお伝えしましたが、仕事はやはり「人」との関係の中で広がり、発展します。人間関係がよくなれば、仕事運も一緒に上がっていくのです。
前向きに取り組めない人たちが集まると、うまくいっている人を取り沙汰しては、「あんなの、ただの運だ」「才能もないくせに」などと、批判や悪口のオンパレードになりがちです。人は人から学ぶより、人を批判するほうが気分よく感じるものなのかもしれません。失敗した人やできていない人を見て「だからダメなんだ」というダメ出し話はしょっちゅう聞きます。でも僕は、この習性が怖いな、と思うんです。自分のほうが上の立場にいるような気になって、無自覚のうちに学ぶ姿勢を忘れてしまうからです。
特に自分と同じ分野でうまくいっている人を見ると、同じ道にいるからこそ悔しいし、妬ましい。それは人間だから当然の感情です。でもそこで批判して腐っていては、それ以上の向上も成長もありません。
だからこそ、努めて意識して、できている人、成功している人を見て、「だからイイんだ!」と考える。身近な人を見て「なぜ成功しているんだろう」「だから成功したんだ」といい面に目を向けることで、自分の力にすることができます。
そんなポジティブ思考の連続が、人間としての器をぐっと広げてくれます。その広がったところに、幸運はやって来るものなのです!
聞き手・文/平山ゆりの 写真/小野さやか、PIXTA