クレジットカードの保険は便利な一方、注意点も
クレジットカード付帯の保険を使う場合は、海外旅行保険の申込書を書く必要もないので、手軽で便利です。
しかし、そこに一つ落とし穴があります。
それは、医療費に関する保険金の上限が低いこと。保険の種類には、死亡や医療費、モノを壊したときの損害賠償など、さまざまな補償がありますが、必ず備えておきたいのは、現地での医療等に備える「治療・救援費用」の補償です。
クレジットカードに付いている補償は、100万~200万円が主流です。しかし、現地での病気やケガの状況によっては、不足してしまう可能性も高く、病状によっては医者や看護師が付き添っての搬送や、家族が駆け付けるための救援費用により、数千万円がかかった事例もあります。クレジットカード会社の保険金額が少なくて不安な場合は、追加したい部分だけでも、別途加入を考えましょう。
追加するならどんなプランがベスト?
ネットから加入できる海外旅行保険のプランには、手厚いプランから、欲しい補償だけをオーダーメイドで加入できるプランまで、さまざまな種類があります。
例えば、「基本的にはクレジットカードに付いている補償でいいけれど、治療・救援費用だけは十分に備えておきたい」と思ったら、オーダーメードの海外旅行保険を使います。保険会社によってオーダーメードの自由度と保険料は変わりますが、例えば、とある保険会社では、ハワイ5日間で、治療・救援費用1000万円の補償なら保険料は1320円、治療・救援費用1億円でも保険料は1500円で済むのです。
5日間の補償でこれぐらいの金額なら、加入へのハードルも下がりそうですね。
もしものときに困らないための備えは十分に。でも、お財布の負担はできるだけ少なくなるような方法を考えて、楽しい海外旅行をしてくださいね。
文/前野彩 写真/PIXTA