消えモノ支出が少ない年収層は?

 また、消えモノ支出が2番目に多い年収層は、年収700万円以上グループ、3番目は年収300万~500万円グループでした。

※(前のページの表を見る

 年収700万円以上のグループは、消えモノ支出にかけるお金は少なく、よく見ていくと、年収300万~500万円のグループよりも支出を引き締めていることが分かります。一方で、支出が多いのは、新聞・図書代、スキルアップ費や保険料などの自己投資に関する費用です。

年収700万円以上のグループでは、自己投資にお金をかける人が多い (C) PIXTA
年収700万円以上のグループでは、自己投資にお金をかける人が多い (C) PIXTA

 年収300万~500万円グループが使っている金額は、年収700万円以上や年収500万~700万円グループに比べると、絶対的な手取り収入が少ない分、金額は少ない傾向です。

 では、手取り収入に占める割合はいかがでしょうか。表のカッコ内の数字を見てください。実は金額だけでなく、手取り収入に占める支出の割合も、年収500万~700万円グループよりも全体的に少ないのが現状です。

 年収300万~500万円グループは、家賃という固定費の割合は高いものの、通信費や服飾費・美容費・交際費などを引き締め、趣味やレジャーにお金をかけるメリハリ支出年収層のようです。

 年収が上がるにつれ、生活レベルが上がり、支出が増えそうな印象があったかもしれませんが、お金に関心が高い日経WOMAN読者にとっては、「収入増=支出増」になるとは限らない結果となりました。

 年収が増えてきて、使う楽しみが高まる年収500万~700万円グループのほうが、支出が高い傾向にあるようです。この年収層に当てはまる人は、自分のお金の使い方を振り返ってみてくださいね。

 消えモノ支出のコントロールで、貯蓄力を上げましょう!

文/前野 彩 写真/PIXTA