「既卒 やばい 人生終了」に焦る

 ネットで「既卒」を検索すると、「やばい」とか「人生終了」みたいな関連ワードが出てきます。私はとんでもないことをしてしまったんだ、何とかしなければと思っているときに、UZUZ(ウズウズ)のウェブサイトを見つけました。自分と同じような人が内定を取ったという話がたくさん書いてあって、「私でもまだいけるのかな」と、登録してみたんです。

 UZUZを通じて紹介された企業の選考を受けているときに、「うちで働くのもどう? ちょうど女性のカウンセラーの採用も考えているところだから」と声をかけられました。そう言われたことが素直にうれしく、ほぼ即決で働こうと決めました。

入社を即決 決め手は「人間くささ」

 新卒の就活のときにはなかなか行動できなかった自分が、なぜすんなり決断できたのか。うちの会社のサイトって、どういう人が働いているのか、どういう人が登録に来ているのかがよく見えて、とても人間くさいんです。自分が実際に登録してからも、ただ仕事を紹介して終わりというのではなく、20時間くらいカウンセリングをして、「徹底的にサポートしますよ」という姿勢に温かさや好感を抱いていました。私は大事なポイントは意外と直感で選ぶことが多くて、このときも仕事に興味を持ったというよりも、「私みたいな人を誘ってくれるんだから、この会社でやってみよう」という気持ちでした。

 私が就いたキャリアカウンセラーという仕事は、UZUZに登録してくださった方とお会いして、経歴のヒアリングや求人の紹介を行い、面接の対策を一緒にたてて内定獲得を目指していきます。社会人になって初めて一人暮らしを始めた心細さも重なり、初めのうちは仕事になかなか慣れませんでした。

 これから企業の面接を受ける方が内定を取るまでにやるべきことをうまく説明できなかったり、面接対策についてもわからないまま進めていたり。「そんなんじゃだめだよ」って上司に怒られることもありました。登録に来てくれる方にとって、私が新人かどうかは関係ありません。その人にとって最良のアドバイスができない自分にふがいなさを感じ、悔しくて泣いてしまうことも多かったです。

東京オフィスに出社したとき、必ず食べる朝ごはん。「会社のすぐ下にあるコンビニで買ってから出社します。コンビニからこの二つがなくなったら困りますね」(草野さん)
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