女性の美容の効率を上げたい! 目指すは「通訳」

 開発の現場では当たり前とされていることで、一般の女の子が知らずに生活していることって意外と多いんです。私は理系の出身ではありません。PRするために原料や効果について調べていくと、初めて知る情報にとにかく驚きました。

 開発プロセスや結果に対して「すごい!」と言うと、研究側からは「佐藤さん、これは当たり前ですよ」と返ってくる。「知っているならもっと早く教えてほしかった!」という情報ばかりです。そう考えると、こうした有益な情報は一般の女性にまでなかなか届いていなんだなぁと思いました。だからこそ、PRが専門的な研究データをわかりやすく発信できたら、女性の美容の効率はもっとよくなるはず。私の仕事は、開発とPRの部署を連動させて、専門的なデータを「通訳」して届けるような役割です。

 ただ、通訳するためには自分自身が理解していないといけませんから、わからないことがあれば現場に聞きに行ったり、ときには社外の原料メーカーや研究者の方に直接アポを取って勉強させてもらったりすることも。皆さん真剣に研究されているので、「この書き方では女性には伝わらないと思うんです」と率直に話すと協力していただけることが多いですね。資料は必ず印刷して、そこに自分の手でメモを加えていきます。そのほうが、ちゃんと自分の言葉で説明できるようになるんです。