違うと思えば即行動 4日で辞表を出したことも

 「アジア」と「インターネット」を軸に仕事をしようと決め、ネット先進国・韓国のネットベンチャーで3か月間インターンを経験し、そのまま入社しました。しかし、入社後に配属されたのは、まったく関係のない業種の会社だったんです。結局、4日で辞表を提出しました。

 その後、縁あって韓国の某オンラインゲーム企業の創業者とベンチャーを立ち上げ、2年間奮闘し、中国のインターネット検索サービス「バイドゥ」日本法人を経て、今に至ります。現在はLINEのメッセンジャー、LINE STOREのプロジェクトマネージャーと、LINE企画室室長をやっています。その他にもLINEバイトやLINEクリエイターズマーケット、周辺サービスの企画進行など、関わっているプロジェクトは多岐にわたりますね。

インターンは貴重な“お試し同棲”期間

 「9社でインターンを経験しました」と話すと大抵驚かれるのですが、私からすれば、ごく自然な選択でした。

 仕事選びは、結婚と似ていると思うんです。相手のことを良く知らないまま結婚する人はいませんよね。自分に向いている仕事か、どんな人たちとどう働くのかが見えないまま、たった数回の「お見合い」で人生の重要な決断をするのは、リスキーでしかない。インターン経験は、いわば“お試し同棲”のようなものです。

 でも、就職活動のためだけに大学1年生からインターンをしていたわけではありません。「働くこと」は、「人生をどう生きるか」とイコールだと思っています。“自分がこれからどんな風に生きていくのか”に向き合った時に、インターンとして実際に働いてみることは大きな意味があると考えました。

 会社を選ぶ時の基準は、「この人と働きたい」と思える人がいるかどうか。あるいは、雰囲気やカルチャーが自分に合っていて、「そこで働く私」がイメージできるか。そうした直感はすごく大事にしていますね。いくら環境や条件が揃っていても、肝心の「一緒に働く誰か」の姿が見えない限り、そこで働くことはありません。