先輩のスピーチメモを借りて、苦手なプレゼンに挑む

 私は「これだけこだわってやるだけやったら、あとはなるようになる!」と思っているのかもしれません。ただ、人前で話すことはいまだに苦手で、なかなか慣れません。そうした場面があるときは、何を話すかメモ書きして、前日の夜に何度も読み返し、練習します。以前は、カッチリ原稿を作っていたんですが、どうしても棒読みになってしまうので…。今は伝えたいエッセンスだけをまとめておくようにしています。

 昨年行われたイベントでは、社外の方200人を前に登壇したのですが、緊張でガチガチになり、思わず逃げだしたくなりました。いまだにチームのメンバー70人を前に話す時も、緊張からか、“揺れている”とよくいわれます(笑)。

 苦手なものに臨むときは、先輩の力を借りることも。以前、先輩が自分用に作ったスピーチのメモを見せてくれたのですが、それがすごくよかったので、「ちょっとこれ、借りていいですか!?」とお願いして、それを参考に話す内容を考えたこともあります。

 優秀な先輩方がたくさんいるので、いいところを真似して吸収しながら自分のスタイルを作っていければいいなと。社内のプレゼンでも、先輩の資料を真似て作ってみたり、スピーチ上手な先輩の話し方を観察したりします。真似しているうちに、自分のものになってくるんじゃないかと思うんです。

次は、私が背中を見せる番

 昨年の10月に結婚しました。生活が大きく変わったということはないのですが、これまで考えてこなかったキャリアプランについて、思いを馳せるようになってきました。30歳になり、これからどんな風にキャリアを築いていくかを考える時期なのかなと思います。

 仕事でも新たな壁にぶつかっていて、変わらなくちゃと思っている最中です。現在進めているプロジェクトはハードルが高く、まだまだ自分の理想とは遠い状況です。市場には偉大なライバルがいるし、私自身も挑む気持ちでやらないとできない仕事だと感じています。これまでは成果がついてきたから、みんなのモチベーションも高めることができた。なかなか成果が出ない場面で、どうやってチームの熱量を上げて、みんなの気持ちをひとつにしていくか。いろんな方法を試しているところです。

 これまで先輩たちの背中を見ながら走ってきましたが、次は自分がメンバーを支える番。「私の背中を見て」と、言えるようになりたいですね。まだまだ頼りない私ですが、バトンを受け取った以上、やりきりたいなと思っています。

体調管理には、天然の殺菌効果があるといわれる「マヌカハニー」を愛用。「そのまま舐めたり、紅茶に入れたり。おかげで風邪を引きにくくなりました」
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文/西尾英子 写真/洞澤佐智子 構成/大吉紗央里

横山 祐果(よこやま・ゆか)

サイバーエージェント 執行役員。2008年入社。Amebaプロデュースグループに配属され、プラットフォームの機能改善を担当。2010年にAmebaモバイルゲーム部門へ異動。企画・運営した携帯ゲーム「私のホストちゃん」が人気を博す。2012年4月Amebaスマートフォンゲーム部門へ異動し、「ガールフレンド(仮)」を立ち上げる。同ゲームは現在700万人の会員数を誇る。2014年10月にサイバーエージェント初の女性執行役員に抜擢された。
横山祐果さん著書
『フツーの女子社員が29歳で執行役員になるまで (仮) 』(日経BP社)

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 【修正履歴】サブタイトルの一部を修正しました。(2016年4月7日)

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