イクメン&イクボス教育+女性が職責を果たす意識

 第2部ではWomen Will賛同企業8社によるパネルディスカッションが行われた。

 そのうちの一人・NPO法人ファザーリング・ジャパン理事の川島孝之さんからは、女性が働き続けられる環境を整えるには「若い男性へのイクメン教育」「管理職へのイクボス教育」「女性たちも権利を主張する前に職責を果たす意識」の3点セットが必要だと述べた。

 「これからは昭和生まれの男性=『粘土層』の頑なな考え方を変えていくことが必要です。その一方で女性たちも働きたい、活躍したい、と権利を主張するのであれば職責を果たす意識が求められると思います」

 また家事代行サービスのベアーズ 専務取締役・高橋ゆきさんからは「家事サービスを新しい日本のインフラにしたい」、ベビーシッターサービスを行うポピンズ チャイルドケアサービス部マネージャー菅原櫻子さんからは「ベビーシッターを使うことに罪悪感を持たないで。子育てのプロと遊ぶ時間は子どもにとっても貴重な時間です」との発言もあった。

 ダイバーシティというと女性のもの、特に子育て中の女性が対象だと考えがちだが、本来は女性・男性問わず多様な働き方ができることを意味している。出産や子育てだけでなく、たとえば家族の介護や自分自身の病気による休職など、いつ働き方が変わるかは誰にも分からない。そのときに職場や周囲と支え合えるように、働き続けられる環境を整えておくことが大切だ。今回のHappy Back To Workをきっかけに、未来の自分の働き方を考えてみたい。

文/三浦香代子