民間の保険のキホンを知っておこう

 ただし、公的な健康保険だけでは、いざというときの出費すべてをカバーできるわけではありません。そこで考えたいのが、民間の保険です。

 民間の保険のうち、病気やケガによる入院や通院をカバーするものを「医療保険」、病気やケガが原因で休業したときに、収入ダウンをカバーするものを「就業不能保険」や「所得補償保険」、病気やケガにより死亡したときに保険金がおりるものを「死亡保険」といいます。

 医療保険は、病気やケガをして入院をしたときにはその日数に応じて1日あたり5000円や1万円といった給付金を、手術をしたときにはその内容に応じて1回あたり10万円や20万円といった給付金を、通院をしたときには1回あたり3000円などの給付金を受け取れる、などの内容が含まれます。

 がん、急性心筋梗塞、脳卒中など特定の病気になると、診断された時点で30万円や50万円などまとまった給付金を受け取れるものもあります。

 また、がん保険は、医療保険と似たしくみのものが多いですが、「がん」が原因で入院などをしたときのみ、給付金や保険金を受け取れるしくみになっています。

 就業不能保険や所得補償保険は、病気やケガが原因で仕事ができない状態が続いたときに、1カ月あたり10万円や15万円などの給付金を受け取れるものです。「仕事ができない状態」は入院中であるか、医師の指示により自宅で療養に専念していることを指し、単純に会社を休んだだけでは受け取れません。

 死亡保険は、病気やケガが原因で死亡したときに、遺族に保険金がおりる保険です。契約した後、一定の期間のみが対象になる「定期保険」、将来に亡くなるときまでずっと対象になる「終身保険」、一定の期間が終了したときに生きていれば満期金を受け取れる「養老保険」などの種類があります。