面談では、まずはじっくり話を聞きながら、キャリアに対する「もやもや」した気持ちを言語化するサポートを行っていく。具体的には「なぜ、転職に興味を持ったのか?」などの背景や理由、過去の仕事の経験を聞いて、その人の強みや持ち味などを客観的にアドバイスしつつ、職務経歴書の作成を手伝ってくれる。そのうえで、「転職活動の目的」をどこに置くのか、という未来の姿を描き、市況感や年齢、キャリアのバランスなども考慮した上で、今、転職すべきなのかを判断するためのメリット、デメリットを示すという。

 アラサー世代のもやもやの原因はどこにあるのか。

 「最初は『仕事が忙しすぎて残業が多く、長く続けられるか不安』など、職場の就労状況について、『もやもや』している方もいらっしゃいますが、カウンセリングを行ううち、残業などの要因以上に、『働く際に大切にしていること、譲れないことは何か』といったモチベーション要因や、『将来どう働いていきたいのか』といった短期・中長期のキャリアの描き方に、ぶつかることが多いです」

 残業が減りさえすればいいのかというと、必ずしもそうでないこともある。

 「どんなときに『働く喜び』を感じるのかに立ち返っていただくと同時に、将来のありたい姿やキャリアも考えていただくようにアドバイスをしています。客観的な視点やプロとして過去の経験から、様々な女性のキャリアのロールモデルを提示することも可能です」

本当に「ふらっと気軽に」行っていいのか?

 「気軽に相談に来てほしい」ということではあるが、人生の大事な相談を持ちかけるうえに、仕事の紹介をしてもらうわけで、これは一時面接のようなものではないか?などと考え始めると、やはりふらっと気軽に行ってはいけない気もする。

時々ふと、「本当に転職しようかな」と思うことがあります(C)PIXTA
時々ふと、「本当に転職しようかな」と思うことがあります(C)PIXTA

 実際、エージェントにはどの程度の気軽さで行けばいいのだろうか。マイナビの野澤綾子さんに、転職エージェントへ相談に訪れるにあたって、気をつけるべきことをうかがってみた。