「ステップアップして、もっとやりがいのある仕事をしたい」「将来を考えて子育てと両立しやすい会社に転職したい」「このままじゃいけないと思うから転職したいけど、給料が下がるのは嫌……」。今の仕事に対してモヤモヤしているけど、一歩が踏み出せない。隣で一歩踏み出した人がまぶしく映る。そんな悩めるアラサー読者たちのために、10万部超えのベストセラー「転職の思考法」著者の北野唯我さんが「アラサー女性に向けた転職の思考法」を特別指導。今回は、読者からの転職にまつわる質問をぶつけてみました!

「転職で恋も仕事もうまくいく」を分解して考える

「転職したら彼ができた」「転職先で結婚相手が見つかった」「転職したらきれいになった」友人がいます。「転職で仕事も恋もうまくいくような、すてきな出会いのある転職」って、本当にあるんですか?

答え.「いい転職」は「すてきな出会い」につながっていると思います。

 こんな質問は初めてです……。「すてきな出会い」ですか。なんとも答えにくい質問ですが、よくよく考えてみると実は本質的で重要なことかもしれません。

「確かによく考えてみると、恋だけでなく、転職でのいい出会いは起こりえますね」(「転職の思考法」著者 北野唯我さん)。その理由は――?
「確かによく考えてみると、恋だけでなく、転職でのいい出会いは起こりえますね」(「転職の思考法」著者 北野唯我さん)。その理由は――?

 例えば、勢いのあるベンチャー企業の創業メンバーなどは、私から見ても「魅力的な人が集まっているな」という印象があります。よく考えてみれば当然のことで、何もないところから事業を立ち上げているベンチャー企業というのは、資金も信用もないところから、創業メンバーたちの才能、熱量、ビジョン、そして人間性によって多額の資金や優秀な人材を集めているわけです。

 人間的に突き抜けているところがあるからこそ、それができるわけですから、魅力的でないわけがない。そう考えると、「すてきな出会い」がありそうな、魅力的な人が集まる会社は、転職先としていい会社である可能性が高い、ということは言えるかもしれません。

 そもそも、転職する、ということは、単に仕事を替えるというだけではなく、職場を替え、一緒に働く人を替えるということでもあります。人生、限られた時間をどう使うのか、という視点で考えると、働く時間をどこで誰と過ごすのかということは、重要なポイントです。

 自分にとって魅力的な場所で魅力的な人たちと過ごすことで、視野が広がったり、いい刺激を受けたりしたことが、自分を高め、いい出会いを生み出すということにつながる、ということは十分あり得ます。「いい転職」はきっと、「すてきな出会い」にもつながっていると私は思います。