転職活動の第一歩は求人情報を見てみること。しかし、ネットには求人情報があふれていて、どこを見ればいいのか、何をどう読み解けばいいのか、いまいちピンと来ない……。そこで、人気キャリアアドバイザーの藤井佐和子さんに、求人情報の読み方、求人情報の探し方を教えてもらった。

求人情報を読みこなす まずは気になるものをピックアップ

 「なんとなく転職を考えている」という方は、まずは一度、求人情報を見ていただきたいと思います。インターネットの求人情報サイトをざっと眺めるだけでも、今、求人市場ではどんなトレンドがあるのか、どんな業界にどのような求人があるのかをつかむことができます。また、自分の興味のある仕事を検索していくと、どの程度の求人があるのか、どんな仕事経験を積めば、より転職に有利になりそうか、といったことも分かってきます。

 気になる求人情報があれば、ピックアップして、詳しく読み込んでみましょう。求人情報を見るポイントは、その求人一つだけではなく、その企業の他の求人情報やニュースなども同時に見てみることです。

(C)PIXTA
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 例えば、「事務職を同時に複数名採用」という求人が出ていたとします。その企業が同時に「営業職を50名採用」という求人広告を出していたとしたら、恐らく「事務職の仕事内容は営業職のサポート業務なのだな」、ということが想像できます。そして、事業が急拡大している段階にありそうだということも、およそ察することができます。

 これらのことが見えて来たら、その職場で働く自分をリアルにイメージしてみましょう、「若い営業職の人が多い活気のある職場というのも悪くないな」と思えれば、前向きに考えてみてもいいと思いますし、「相当忙しそうで、今の自分には厳しいかな」と思えば、別の求人を見てみましょう。

 キャリアカウンセリングの場で、最近よく聞かれるのが、「ブラック企業をどう見分ければよいでしょうか?」という質問。みなさん、転職先がブラック企業でないのかどうか、ということは気になるようで、「ネットの掲示板で転職先の企業を検索してみたら、ネガティブな書き込みを目にしてしまって…」と不安になる人も多いようです。