夢が分からない人への処方箋

 「夢をかなえる道筋を探れと言われても、そもそも自分の夢が分からないんです」という人も多いかもしれない。

 前回「求職者の夢をかなえる凄腕の転職エージェントがいた!」で紹介した海外で働く夢を実現した20代女性も、堀田さんの所に相談に訪れた当初は、休みが取れない職場で疲れ果てており、転職でかねえたい希望として口にしたのは「土日休みの事務職」という条件だけだったという。

 夢と言われてもぼんやりしていて何も浮かばない、という人はどうすればいいのだろうか。

 「一番手っ取り早いのは、自分がいいな、と思うことを書き出してみることです。小さなことでも大きなことでも、やってみたいことや好きなことを書いてみる。日々、気付いたらメモしておいてもいいし、まとまった時間を取って書き出してみるのもいいと思います」。また、憧れの人がいるのであれば、その人のどこに憧れるのかを考えてみると、自分の大切に思っている価値観などが見えてくるという。

一番手っ取り早いのは、自分がいいなと思うことを書き出すこと (C) PIXTA
一番手っ取り早いのは、自分がいいなと思うことを書き出すこと (C) PIXTA

 「ですが、夢というのは一人で見つけるのは難しいもの。一番おすすめなのは、いろんな人に会って話すことです」(堀田さん)

 人と話しているうち、他の人の価値観に触れ、「私もいつかは海外で働きたいと思っていたんだ」「私も転職したいな」などと、隠れていた思いがぽろりと出てくることがある。また、親しい家族や友人でなく、思い切って普段会わないような憧れの人や興味のある人に会いに行って話をしてみると、忘れていた自分の夢に気付くこともある。堀田さんのような転職エージェントやキャリアカウンセラーに相談に行ってみるのも一つの方法だ。