転職後に新しい仕事をスムーズに進めるコツは

 それでは、転職後はどうでしょうか。

 「転職後にやっておいてよかった」と思うこととしては、新しい仕事や職場に早くなじむためのコツが並びました。

新たに就く職業に対しての前知識・必要なスキルの勉強(34歳、通訳・翻訳、通訳)

秘書検定やマナー検定、漢字検定などを取っておいて良かった。あらゆる所で役に立つから(32歳、接客・サービス、飲食店・宿泊)

担当者との連絡を出来る限り丁寧にすること。入社後も関わる相手なので、引き継ぎなどスムーズに業務に入っていけると思う(29歳、一般事務・営業事務・医療事務、通信サービス・情報処理・SI・ソフトウエア)

転職して初めて分かった「やっておけばよかった」こと

 最後に、「転職後にやっておけばよかった」と思うことを教えてもらいました。

 働く上での条件や職場環境のほか、キャリアや人付き合いに関する後悔もありました。

年収の具体的な交渉、働き方の条件などの交渉(36歳、マーケティング・調査、卸売・小売業・商業)

入社時に、労働条件をよく確認すればよかった。私だけ子どもがいる特別待遇だったようで、ほか社員と勤務時間設定と休日設定が違っていて(祝日休みが私だけ、ほか社員が6時定時なのに私だけ5時半定時)やりづらかった(36歳、図書館司書、教育・教育学習支援関係)

入社したら、子どもがいる社員、私だけだったんだけど…… (C) PIXTA
入社したら、子どもがいる社員、私だけだったんだけど…… (C) PIXTA

面接のときに、在職者の年齢層は聞いておくべきだった。成長する気のないお局様気取りが多すぎた(36歳、医師・薬剤師・看護師、医療)

支店勤務ですが、特技を増やしておくと、顔を覚えてもらいやすく、社内でアピールしやすかったと思った(32歳、ユーザーサポート・インストラクター、金融・証券・保険)

その職業についた後のキャリアプランについて考えておけばよかった(34歳、通訳・翻訳、通訳)

前職の仲間との関係を完全に断ち切ってしまったことを後悔した。同業者なので、何かの機会に関わることもあるかもしれず、また、仕事の悩みなど相談したいときに話し相手になってくれたかもしれない(37歳、特許事務、コンサルティング・会計・法律関連)

 いかがでしたか。転職経験者だからこそ語れる、転職前後にやっておいたほうがいいことが明らかになりました。ぜひ参考にしてみてくださいね。

文/佐々木恵美 写真/PIXTA

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第8回 転職白書 経験者が語る転職前後でやってよかったこと
第9回 転職白書 転職前後に「やっておけばよかった」こと(今回はここ)

【調査概要】
2016年11月7日~12月4日、日経ウーマンオンラインと日経WOMANキャリアのサイト上で調査を実施。日経ウーマンオンラインを通じて回答した回答者389人、日経WOMANキャリアを通じて回答した回答者315人、計704人の回答を得た。属性は、独身59.4%、既婚(子どもあり)19.3%、既婚(子どもなし)15.3%。年齢は25~39歳が62.1%。居住地は、東京都28.1%、神奈川県12.9%、大阪府7.8%。会社員(一般職)61.8%。

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