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「日本一オーラのない監督」が語る、リーダーの条件(2/4)

2016年3月24日

中竹竜二(下)/「怒らない指導」という自分のスタイルを貫き、逆境を乗り越えた

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暴言を吐いた選手とじっくり対話した結果は?

 私は「死ね!」と言ってきた選手と、1対1で話してみることにしました。最初は彼による一方的な主張が続きました。「監督、あなたはここがダメです」「早く辞めてください」「俺も一緒に辞めますから」……。私はただただ黙ってそれを聞いていました。

 そうやって1時間くらい彼の話を聞いてから、私は口を開きました。

 「色々聞いて本当に参考になった。だけど、お前が言いたいことって一つだよね。『なんで俺のこと、見てくれないんですか?』だよね」

 それまでふんぞり返っていた彼の態度が変わりました。

 私は続けました。

 「私はおまえが頑張っているのを知っているよ。4軍ではいつくばっているのを知っているよ。でもおまえを今、上にあげるとまたすぐ手を抜くでしょ。おまえにずっと言ってきたよね。大事なのはスキルじゃなくて、スタイルだって」

 「おまえは試合で調子がいいときと悪いとき、頑張るときと頑張らないときの間にブレがある。プレイヤーとしてスタイルをちゃんと持ってほしかったんだ。だからもう1週間は、4軍で頑張ってほしいと思っていたんだ」

 彼の目から涙がポロポロと落ちました。すべてが図星だったんでしょう。

 私は練習や試合中の彼をずっと見ていました。彼がいかに頑張って後輩を指導して、チームを勝たせるために恥も捨ててまい進しているかということを、私は分かっていたんです。

逆境を乗り越えてから、チームの雰囲気がガラリと変わった

 本来ならば、監督に「死ね!」などと言った選手は、即刻、退部です。でも私はスタイルを貫くと決めていたので、じっくり話を聞き、選手にその後の判断を委ねました。

 「どうする、おまえ? 1日待ったりはしないよ。今からどうするの?」と聞くと、彼は「私はあなたの悪評を立てて、誤解を生んでしまいました。土下座をしてチームにお詫びしたい」と言い出しました。

 私は「土下座でもなんでも、自分でやりたいならやってくれ」と伝えました。さらに、彼は最初「辞める」と言っていたのですが、「続けたいのなら続けていい」と伝えると、「謝った後に辞めずに続ける」と言ってくれました。

 そこからです。その選手もチームも、劇的に変わったのは。

 実はというと、彼と話をする前日、私は「どうしたらいいのだろう」と悩みに悩んで、よく眠れませんでした。でも、自分が普段から選手達に「逆境のときこそ自分のスタイルを発揮しろ」と言っていた。「今がまさに私にとっての逆境だ」と思い、「自分のスタイルを貫けばいい。しっかり話を聞いて考えさせて、最後は本人に決めさせよう」と腹をくくりました。まさに自分のスタイルに助けられたわけです。

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