「さっきのプレゼン、よかった! 選んだテーマもとっても面白かった。でも、もったいなかったな。具体例を交えてもらえたらもっと分かりやすかったと思う」というふうに。これは言葉運びの順番がとても重要で、まず相手のよかったところを褒めること。

 それから、「でも、もったいない」と言って、要改善ポイントを伝えるといいんですね。誰でも褒められるとうれしいから、ちょっと気持ちが緩むでしょう。心がホワホワに緩んだ状態であれば、指摘も受け入れやすくなると思うんです。

 同じ内容でも順番を変えて言ってみましょうか。「さっきのプレゼン、具体例がちょっと足りなかったな?。でも、よかったですよ。テーマも面白かった!」。ね、ずいぶん印象は変わるでしょう?

 総じて、コミュニケーションで大事だと思うのは、やはり相手の気持ちに寄り添うこと。今、相手はどんな気持ちになっているかな? どんな言い方だと受け入れやすいかな? 明日からもっと頑張ろうと思えるかな? と想像してみる。その上で言葉の掛け方をちょっと意識するだけで、職場の人間関係もポジティブに回り始めると思いますよ。

小西流「相手の気持ちに寄り添う」方法

――「相手の気持ちに寄り添う」という姿勢は自然と身に付くものでしょうか? 普段、どんな心掛けをしていますか?

 そうですね。私がいつも心掛けているのは、「相手を知ろうとすること」。

 「この人はきっとこう考えているだろう」といった先入観や、相手のことを分かったつもりになる思い込みは捨てて、相手に関心を持ってヒアリングしてみると、意外な事実を知ることも。

 「取材してなんぼ!」の記者魂がそういう気持ちにさせるのかもしれないですし、「人の気持ちは聞いてみなければ分からない」というのは、私自身がキャリアの停滞期に抱いた実感から得られた学びでもありますからね。

 特に「自分とは違う生き方をしている人たち」から得られる情報は、私の視野を広げてこれから成長していくためにもすごく大事にしていきたいこと。今の私がどんな人からどんな情報を集めて自分自身の学びにしているのか、次回お話ししたいと思います。

聞き手・文/宮本恵理子 写真/稲垣純也

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