共演者同士の密なコミュニケーション

――確かに、放送開始直前に、小西さんが足元から辞書を取り出して調べ物をしているのも見ました。

本番直前、辞書をおむもろに取り出して調べ物をしていました!
本番直前、辞書をおむもろに取り出して調べ物をしていました!

 あ、見ました?(笑) あの時はアクセント辞典を見ていたのですが、言葉の使い方を間違ってはいけないので、すぐに確認できるよう他にも辞書は置いています。言葉使いだけでなく、伝える内容一つ一つにも細心の注意を払います。メーンキャスターである藤井貴彦アナウンサーも、この点は厳しくチェックしていますね。この間も、ある事件の最新動向を伝えるという時に、「『逮捕』か『確保』か、もう一度確認して!」と直前までスタッフに促していました。

 直前までそんな会話が飛び交う、生放送の緊張感がある現場なので、あえて緩急をつけることが大事なんです。リラックスできる時はリラックスすることで、集中力が高まります。雰囲気づくりのリーダーは、やはり「番組キャプテン」の藤井アナです。本番直前になると「はいっ、まもなく!」という掛け声でスタジオ全体の気を引き締めたり、ジョークを言っては和ませたり。

――共演者同士も仲が良さそうですね。

 出演者がつながってトークできるSNSを利用して、普段から密にコミュニケーションしているんですよ。誕生日には必ず集まってお祝いしますし。そういう普段の関係性って、画面にもにじみ出ているのかもしれないですね。

 最近のホットトピックスといえば、やはり療養中だった気象予報士の木原実さんが復帰したこと。全員でお祝いしましたが、そんな時に私が「いいチームだな」と思ったのは、「木原さんを迎える気持ちと同じくらい、ピンチヒッターを務めてくれた杉江勇次さんへ感謝の気持ちを伝えたい」という思いが全員一致すること。

 番組作りに関わるすべての人の貢献を認めて共有しようという雰囲気が、全体のモチベーションアップには欠かせないと思います。

――印象的だったのは、番組終了直後に、出演者の方がスタッフのお名前を一人ひとり挙げて「○○さん、お疲れさまでした! △△さん、お疲れさまでした!」と体の向きを変えながら、相手の目を見て感謝の声掛けをされていたことです。あれは毎日やっているんですか?

 はい。もう番組のカルチャーとして根付いていますね。私が解説委員として「news every.」チームに入る前から続いているみたいです。