パワーポイントは必要? 不要? 書類作成の業務を改善する方法

 オフィスワーカーにとっての三大ムダと言われがちなのが、会議、メール、資料作成。このうちの会議とメールについては、以前も「業務改善の三原則」に触れながらお話ししましたよね。


 そこで今回は、3つ目に挙げた資料作成について考えてみましょう。あなたは1日のうち、資料作りにどのくらいの時間を充てていますか? 1時間、あるいは2時間? それを1カ月で見てみると、かなりの時間になっているのではないでしょうか? 大抵の場合、資料の作成は一人で行う作業です。つまり、自分自身で効率化を図れるということ。進め方一つで、かかる時間もグンと抑えることができるんです。

資料作成時の「やめる→減らす→変える」を考えよう

 資料作成の業務を前述した「業務改善の三原則」に当てはめるなら、まずやめる・減らすべきはパワーポイントなどのプレゼンテーションソフトを使うこと。こうしたソフトはフォントやデザイン、アニメーションといった機能が充実しているため、つい凝り過ぎてしまいがちです。でも、そこまで求められる資料はそうないもの。

パワーポイントではなく、手書きで十分な場合も

 ましてや社内で回すものともなれば、体裁よりも本質が大切になってきます。会議資料や業務マニュアル、報告書などは、ワードなどの文書作成ソフトでシンプルに箇条書きに。場合によっては、手書きでもよいでしょう。口頭で補足説明を入れることで、必要なことは十分に伝えられます。

 ちなみに私の場合、書籍などに載せる図解はすべて手書き。以前はパワーポイントで作成していたのですが、担当編集の方から「手書きでいいっすよ」のお言葉をいただき、実践するようになりました。いざ、手書きにしてみると、これが早い早い。ずいぶん時間短縮できるため、執筆作業もはかどります。他人に見せるものはパソコンで作らなければ、と思い込みがちですが、決してそんなことはありません。あなたもぜひ、資料を作る前にパワーポイントを使う必要があるかを一度考えてみてください。

手書きでも伝わる!
手書きでも伝わる!

他にもあります! 生産性の低い書類作成の改善案

 毎回、ゼロから企画書を作るのもムダな作業。挨拶文や自分の名前、社名など、必要事項だけ入れたテンプレートを作っておけば、グンと時短になります。また、社内に回す書類で「てにをは」にこだわり過ぎるのも考えもの。社内文書は連絡手段であり、金銭が発生するものではありません。時間をかけるのはもったいないので、寛大さを持って扱ってください。