時短を目指すからといって、何でもやめればいいワケではない

 業務改善を考えるとき、気を付けたいのは何でも簡略化しようと考えないこと。例えば、社訓や社是など、その企業の根幹ともいえるものをなくすのはいかがなものでしょうか。また、社外メールなのに「お世話になっております」の一言を省略したら、余程気心の知れた相手でもない限り、驚かれてしまいますよね。

 取引先やお客様、上司、同僚など、仕事には誰かしら相手がいるものなので、独りよがりにならないことが大切。「一人働き方改革」は敬遠されるケースもあるので、それを忘れないようにしてください。

業務改善のポイント

◆「やめる → 減らす → 変える」は業務改善の3原則
◆ダラダラ会議は回数や中身を見直して改善
◆メール時間は、書き方や共通認識を見直して改善
◆改善を考える、独りよがりは厳禁!


やる子 「おお、素晴らしい! 今朝なんて、まさにグダグダの定例会議でしたもん。営業部長も、メンバーが集まってから『何する?』とか言ってたし、ムダに長い功績話を語っていたし……」

すずまり姉さん 「あ~た、ホントに営業部長と相性悪いのね。まあ、誰だってそんな会議はイヤだけど」

やる子 「よし、次から私が司会させてもらうように、直談判してみますよ! 持ち時間もきっちりタイマーで計ったりして」

すずまり姉さん 「あら、やる子。この間より頼もしいこと言うようになったわね。ヒデキ感激!」

やる子 「……あ、そのセリフ、某カレーのCMでしたっけ?」

すずまり姉さん 「その通り! そうそう、あのヒデキ(アラサーのための補足:西城秀樹さん)が還暦を迎えたとき、パーティーで『ヒデキ、カンレキィ~!』って書いた某カレーを配ったそうよ。私も欲しかった……」

やる子 「そんな豆知識、必要ないですから」

 冷ややかなやる子の言葉に耳も貸さず、「今日の夕食はカレーに決まりね」と楽しげに去っていくすずまり姉さん。それを聞いて一人、「私もカレーにしよっかな……」とブツブツ星人に戻るやる子でした。さて、次回のすずまりメソッドは? 来週も、乞うご期待!

文/石川由紀子 イラスト/小迎裕美子 写真/PIXTA