「仕事はちゃんとやらなきゃ」なんて思っているあなた! もしかしたら、その「ちゃんと」は、あさっての方向かもしれません。丁寧な仕事は安心してもらえる一方で、「時間がかかり過ぎ」と思われるリスクもあるんです。では、本当の意味で「ちゃんとした仕事」をやり遂げるポイントとは? すずまり姉さんに聞いてみましょう。
いつでも100点目指してまい進…。その努力、本当に必要ですか?
10月を迎え、部署をまたいだプロジェクトは忙しくなる一方。今日もやる子はランチもそこそこに、カタカタとキーボードをたたき続けています。
やる子 「は~。けさの会議も長引いたなあ。おまけに営業部長から議事録作りも頼まれちゃったし。これじゃあ、ルーティンの仕事が終わらないよ……」
うんざりした表情でモニターを見つめるやる子。そんな彼女の元へ、いつものようにカツカツカツ! とヒールの音を響かせて、すずまり姉さんがやって来ます。
すずまり姉さん 「ハ~イ、やる子、おはこんばんちは!」
やる子 「おはこん……、それ、昔のアニメの再放送で言ってたセリフですよ、姉さん」(アラサーのための補足:1980年代に流行した「Dr.スランプ アラレちゃん」)
すずまり姉さん 「そお? 私はリアルタイム。1日の挨拶がまとめてできるから便利なのよ、これ。そんなことより、今、何やってるの? ずいぶん根を詰めているみたいだけど」
やる子 「さっきの会議の議事録をまとめているんです。営業部で必要みたいなんで。ウチの部署では作らないから、どうも勝手が分からなくて……」
すずまり姉さん 「どれどれ……? あ、やる子さん、これはいかんですわ。どうせあ~た、営業部長に言われて安請け合いしたんでしょ。敬礼しながら『ギョイッ!』とか言って」
やる子 「『御意』って、すずまり姉さんがいつもやってるやつじゃないですか。それより、どこがいかんですかね、この議事録」
すずまり姉さん 「ツッコミどころはあ~たの作り方にもあるんだけど、そもそも自分たちが必要だからって、やる子に頼むのはどうなのよ。……とりあえず、これから営業部に行くわよ」
やる子 「姉さん、いや、姐さん! 殴り込みの前に、まず理由を教えてください~!」