やり過ぎ議事録の改善に必要なのは、ポイントだけを押さえること

 丁寧に仕事をすることは大切ですが、あくまでも相手が求めるレベルの範囲内で行うべき。そのためには、先ほどお伝えしたように「こうしなくちゃならない」という思い込みを捨て、しっかり確認することが必要です。

 自分の仕事に丁寧さや完璧さを求めるのは、女性に多く見られがち。例えば議事録の作成でも、討議内容を逐一記載する人がいますが、これも時間のムダ使いでしかありません。

実践したい! ムダのない議事録の作り方

 議事録で最も大切なのは、その会議での結論です。これもグダグダと書かずに、箇条書きで簡潔にまとめましょう。誰が何を言ってどう答えたかといった討議内容は、すべてカットしてOK。読み手が参加者なら、会議の流れは把握していますからね。記載すべきは、次回の宿題にした懸案事項や、いつまでに誰が何をするか。あとは次回の開催日を入れておけば、議事録として十分です。

 もっと言えば、そもそも議事録など必要ありません。各自がノートに取り、自分で把握するように心掛ければいいんです。もし、議事録作成が必須のオフィスにいるなら、今後のムダをなくすために、こうした提案をしてはいかがでしょうか?

完璧じゃないのに高評価 ムダ仕事のやり過ぎ解消ワザ

時間のムダ使いをなくすポイント

◆指示を受ける際は完成イメージを共有する
◆思い込まずにその都度、確認すること!
◆指示を出すときも、何をどのレベルで望むのか伝える
◆そもそも必要な仕事なのかを考えてみよう

やる子 「あ~、もう! すずまり姐御、ホントに営業部長と話すんですか?」

すずまり姉さん 「当然じゃない。メモを取らない人のために、やる子が議事録を作るなんてお門違いなんだから」

やる子 「……分かりました! 私から部長に提案します」

すずまり姉さん 「あら、大丈夫? 私が後ろから威嚇してもいいのよ」

やる子 「それは相当、効果がありそうですね……。い、いや、でも、頑張ってきます! 何なら部長に『ギョイッ!』って敬礼してもらってきますよっ」

すずまり姉さん 「頼もしいわね。でも、ちょっと足、震えてない?」

 ムダ仕事をなくすべく、勇気を出して営業部長のデスクへ向かうやる子。その妙な迫力に押された営業部長からは、後に「ポストすずまり」と呼ばれるのですが、そのお話はまたの機会に。それでは次回も、乞うご期待!

文/石川由紀子 キャラクターイラスト/小迎裕美子 写真/PIXTA