そもそも「効率化」って、どういうこと?

 誰だって、仕事は効率よく進めたいもの。では、どうすれば効率化できるのでしょうか? 答えは「ムリ、ムダ、ムラをなくすこと」です。

ポイントは「目的」と「手段」のバランスを取ること

 この「ムリ、ムダ、ムラ」について、「目的」と「手段」を載せたシーソーで考えてみましょう。まず、シーソーの「目的」側が上、「手段」側が下に来ている場合。例えば、1人で済む仕事(=目的)に3人費やしている(=手段)といった状態ですが、これだと2人が「ムダ」になってしまいます。

 反対に、「手段」側のほうが上に来ているとしたら、これは3人でかかる仕事を1人でやっている「ムリ」な状態ですね。

 こうした「ムリ」や「ムダ」があると、仕事にかかる時間や質に偏り=ムラが生じてしまいます。

 ムラがある状態では、効率がいいとは言えませんよね。つまり、効率化には「目的」と「手段」のシーソーをバランスよくする必要があるということ。

 人員配分を考えるときなどは、この考え方が不可欠です。

 前述のシーソーの概念は、自分だけの仕事を効率化する際にも当てはまります。例えば、60分かかる仕事を30分でこなすのはムリ、90分でこなすのはムダといった形ですね。このように、ムラのあるなしの判断材料となるのが、一つの作業にかかる時間、すなわち「標準時間」です。