自分の価値を自ら落とさないこと

 とはいえ、日本には「女房と畳は……」といった言葉があるように、とかく日本の男性は「若さ」を喜ぶ傾向があるように思います。水島さんは「一概には言えませんが、自信がない男性が多いのでは」と分析します。

 「もちろん、生物学的に考えると男性が見た目のかわいらしい、若い女性に目が行くのは当然のこと。でも、それだけではなく『無知なほうが支配しやすい』という考えもあるように思います。自分に自信がないために、有無をいわせず支配できる若い女性を選びたがるのではないでしょうか」(水島さん)

 それに、ついつい「無知なふり」「生意気だと思われない受け答え」をしてしまいがちな私たち女性側にも責任がありそうです。でも、この「こび」こそ自分の価値をおとしめる元凶。水島さんは「今すぐやめて!」と言います。

 「例えば、『男性が喜ぶから』『そのほうが楽だから』と、ちょっと子どもっぽいふりをして交際したとしましょう。でも、それで後から『物事を知らなすぎて飽きた』とフラれたら、悔しいでしょう? やっぱり、ありのままの自分で勝負することが大事だし、女性の一人ひとりが毅然とした態度をとることで、日本の文化が成熟していくのだと思います」(水島さん)

(C)PIXTA
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「もう、年だから」と自虐に走らないこと

 また、女性同士であっても後輩相手に「もう、年だから」「私、オバサンだから」と自虐ネタに走るのはご法度。年齢にとらわれた発言をすればするほど、自分の価値を下げることになります。

 年を一つ取るのなら、それだけのキャリアや知識を積み重ねればいい。自分に似合うものを知り、おしゃれやセンスを磨いていけばいい。若さに固執せず、すてきに年齢を重ねていく方法はいくらでもあるのです。

 水島さんも、その時々で自分と周囲への挑戦を積み重ねてきたと言います。